エッセイというよりドキュメンタリー番組を見ているような感じで<BR>私は時に涙しながら本書を読んだ。<BR>自分の生き方、親と子(家族)のあり方について<BR>改めて考えさせられる内容であった。<P>本書には、筆者「東ちづる」が<BR>カウンセリングを受けようと思った動機に始まり、<BR>カウンセラーとの出会い、<BR>カウンセリングによって生じた心境の変化などが<P>本人の言葉で聡明に記されている。<BR>また、12回にわたるカウンセリングのうち9回分の内容を<BR>対話形式でまとめてあり、筆者自身の解説も付け加えられている。<BR>最後には担当したカウンセラーである長谷川氏の解説も添えられている。<P>カウンセリングとは何か?<BR>カウンセリングがいうものがどのようにして行われるのか、<BR>が良くわかる本であり、<P>「カウンセリングを受けてみたいが不安」<BR>という人にもぜひ読んでもらいたい一冊である。<P>また、自分に自信が持てなかったり、人生に疑問を感じている人、<BR>親子の絆を取り戻したい人などには大きな勇気を与える一冊になると思う。
カウンセリングの記録として読んでいると、拍子抜けするぐらい普通の会話に読めてしまう、とくに特別な技法も、劇的な気づきも、ないが相談者のセッション後の感想を読むとそれなりに自分の内面へ向き合って内省が進んでいるようだ。「そうか実際のカウンセリングってこんな風に進むしかないのかな」と少し残念な気持をカウンセリングを勉強中の私は感じました。
女優としても女性としても「いい人」というイメージの東ちづるさんが自分らしさにたどり着く。その過程が興味深い。年代は違うもののおなじ女性として、共感できる部分が多くて、隠すことなく自分をさらけだした東さんの言葉がとても心地よい一冊。