自分はこの話を読んで秋山さんのファンになりました。<BR>本当に泣けます。絶対的に泣けます。主観ではありますが。<BR>読んだ方がいいです。<P>前巻が前フリに思えてきます。<BR>あそこであれがアーなるとは。
面白くなるのは〈その2〉幽の章からです。<BR>この場合の面白いというのは哲学的な面白さで、〝キャラ萌え〟的な面白さではありません。(表紙の可愛らしい絵に反して。)<BR>夢とはこういうものなんだな、みんな独りで寂しいんだなと感じ入り、純粋に涙できる話です。<P>格好いいキャラクターや可愛い女の子、謎の強者なども登場しますが、彼らは猫として描かれた人間であり、ひいては作者の姿を宿しているのです。<BR>ですから、キャラクターの魅力を求めて読もうとするなら、猫の地球儀はお薦めできません。が、人間を見つめたい、思想を感じ取りたいなら、今です。読んでください。<P>またどちらでもいい、とにかく面白いものを読みたいという方には、間違いなく、オススメできる本です。
ただ己の信念を貫こうとしただけなのに。<BR>ただ己の夢を叶えようとしただけなのに。<BR>彼らはそのために、どれだけのものを代償としてきたのだろう。<P>それでもなお彼らは進む。<BR>不器用な彼らは、それ以外の道をもう歩めない。<P>信念は貫けた。夢は叶った。<BR>けれどこの哀しさと切なさは何なのだ。<P>“戻れない地への旅”の始まりからクライマックスへ、そしてラストシーンへと続く一連の描写の哀しいまでの美しさが、物語の全てを集約していく、その様は見事です。<P>「焔の章」と併せてまずはとにかく読んで。