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アリソン〈3 上〉ルトニを車窓から ( 時雨沢 恵一 )

 1年ぶりのアリソン、第3巻です。<BR> 今回の「序章の前・a」はかなり衝撃的な内容です。<P> 今回の主な登場人物はお馴染みのヴィルとアリソン、カー少佐に加えて、2巻で登場したフィオナ次期女王様です。毎度のごとく、彼ら、彼女たちが普通に登場してくるわけもなく、ヴィルはヴィルらしく、アリソンはアリソンらしく、少佐は少佐らしく、フィオナはフィオナらしくお話に登場してくれています。<P> また今回はこれまでの飛行機ではなく、副題からもわかるように列車が舞台となっています。そのためかお話のリズムも比較的、ゆったりとしています。しかしネタばれになるのでここでは書きませんが、その列車が通る場所が場所だけに物語に暗い影を落としています。<P> 「序章の前」からもわかるように、今回の旅が4人になにをもたらすのか、とても気になるところです(特に寝つきの良いヴィルと寝起きの悪いアリソンの関係が)。言葉通りになるのか、それともまたいっぱい食わせてくれるのか、下巻が非常に楽しみです。ただ、私なりの印象を述べさせてもらいますと、物語全体としては面白いのですが、列車などの説明的な文章が多く、すこしうんざりした感じが否めないために星4つです。<P> 最後にお馴染みの「あとがき」ですが、またしてもやってくれています。「そう」きたかという感じです。下巻ではどうなるのでしょうか、殴り書きとかでしょうか。

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