筆者の情報収集の手法は、HPに株式投資に関する読書日記的コラム(これがなかなか面白い)を載せて、HP閲覧者を増やし、彼らを掲示板に引っ張ってきて、彼らの相場に関する情報・知識を得ようとするものです。コラムは本の結末まで書いてしまっているので、紹介というよりはサマリーであって、書評として許される一線を越えています。TOPIX採用銘柄に関する投資手法ももともとHP閲覧者から様々な情報がもたらされてできたもので、筆者が独自に見つけだしたものではありません。これらの点からは、筆者に本を書く資格があるのか議論の対象となるでしょう。HP運用方法に関してもかなり問題があり、過去には新聞沙汰の事件も起こったようです。ただ、生き馬の目を抜く相場の世界ですから、こまかいことに目くじらを立てるべきではないのかも知れませんが・・・
株は「結局は個人投資家が損するようにできている」と言われます。<BR>超大口の機関や外国人が豊富な資金量をモノを言わせて相場を作り、<BR>個人はそれに翻弄されてばかり。夢も希望もあったもんじゃありません。<BR>しかし、この本で書かれている「コバンザメ投資法」は個人投資家が<BR>知恵と工夫で大口を手玉に取って逆に儲けてしまおうというもの。<P>なんとも胸のすく「ゲリラ戦法」です。ただしこの投資法も有名になり、<BR>最近では「うま味」と「確実性」が減ってきたと言われています。<BR>確かにそうなのでしょうが「株式投資にはまだまだ夢があるんだ」と<BR>思わせてくれるだけでも読む価値はありました。面白かったです。
J_Coffeeさんは何十年もの投資経験を持つ上級者です.この本では彼が編み出した<BR>TOPIX, 225の採用銘柄に対する機関投資家(ジンベエザメ)の買いを利用した<BR>コバンザメ投資法について触れています.<P><BR><BR>しかし私が彼の本で最も興味を持ったのはコバンザメ投資法自体ではなく,<BR>彼がオリジナルの投資法を発見するまでの課程についてでした.<BR>コバンザメ投資法の様に経済社会のバイアスを利用した投資法は,<BR>話が広まるに連れて利益を得ることが困難になってきます.<BR>私自身も株主優待の手厚い企業を2,3ヶ月前に買って,権利確定前に<BR>売り飛ばす方法を行っているのですが,年を重ねるに連れて利益が取れなく<BR>なってくることが実感として分かります.しかし,自分自身の投資法を<BR>見つけるためには,どの様な考え方をして,どの様に検証していくかが重要であり,<BR>この本で分かった上級者の株式投資に関わる考え方は参考になりました.<BR><BR><P>さらにコバンザメ投資法以外ではJ_Coffeeさん自身の投資人生についても<BR>書かれています.彼ほどの者をしても手仕舞いできなかった,<BR>バブルの恐ろしさとは何なのでしょうか?自分はまだ経験したことのない領域ですが,<BR>いつの日かバブルという怪物に対峙したときは自然に逃げることのできる<BR>心理状態になっていたいですね.今の私はまだまだ未熟者だけになおさら.