タイトルからいまいち甘ったるさを想像し、リストから外すところでしたが、あっちこっちの現役獣医師までが〝お勧め〟に挙げているのが<BR>ひっかかりダメモトで購入した次第です。<BR> 書店でズラリと並ぶおきまりの〝飼い方〟〝管理〟等の書籍では<BR>なかなか伝わらない部分が、この本からはガンガン読み手に伝わるのです。<P>本物である著者の本物の心でもって書かれた本だからだと感じました。<BR>購入した本はすぐ友人に貸し出しました。<BR>初めての犬を飼ってめちゃくちゃな溺愛をしている知り合い(食餌等のことで何度か注意したが全く聞く耳を持たない)の中3の娘さんにギフトとして送りました。
これは、アメリカに行ってしまった、1人の日本人、獣医師のお話です。日本での古い殻に閉じこまれずに、生き生きと生きている、1人の臨床獣医師の真実の姿がここにあります。その道のプロになるとなかなか、本当のことを社会に向かって言えないのです。その点、この本はみごとにその点を明快に、社会に訴えています。この「小さな命を救いたい」の本を読むと、この言葉には多くの意味があるのがわかります。日本で獣医師となり、アメリカに渡ってまたアメリカの獣医師となり、活躍しているからこそに判る、真実の訴えです。小さな命を救うには、病気になった動物を救うのみならず、そのとりまく社会の環境から、変える必要があります。例えば早期不妊去勢手術の実施です。これらの点においてもこの本は啓!として最適です。動物に関心のある方、獣医師の方、アメリカで勉強したい動物の好きな方、その他見聞を広げたい方々に、ぜひ本書をお奨めします。