名著「実況」の新装版です。語学春秋社の「実況」シリーズはいろいろな科目で”売れ筋”ですが、山口先生のこの書も例外ではありません。大切な文法事項を詳しく、丁寧にまさに授業風景を再現したと言えましょう。ただ、いわゆる文法書ではないので「事典的」な活用にはむきません。あくまでも英語の柱となる文法事項の土台作り、というものでその意味では入門者、また文法をやり直してみたいという、いわゆる「擬似入門者」にも読みこなしていけます。一方で相当高い英語力のある人にはちょっと「まだるっこい」という印象があるかもしれません。各レベルに応じた使い方が可能でしょう。ビニールの表紙なのでかなり「酷使」に耐えますから、それほど勉強してくださいという著者のメッセージだと思います。
自分が高校時代、あるいは大学受験の時、「このような本があったら良かったのに」、と思うほど分かり易く書かれています。一通り読み終わった今、じっくりと2読目に取り組んでいます。中身が非常に濃いので、3回読んで完璧にしようと思っています。各種試験の「英文法対策」だけでなく、英文読解にも役立つこと確実です。星4つにした理由は、この本が英文法全体を網羅しているわけではなく、誤りやすい点・盲点に絞って書かれていることと、少し「大学入試ライク」なところがあるためです。
面白く、楽しく読めて眠くならない英文法の本です。<BR>TOEIC向けの問題集などをやるたびに、自分の文法力のあいまいさに悩んで、本書を手に取りました。<BR>単語から類推して英文解釈していたり、熟語を覚えていたから点数が取れていたのであって、いかに根拠なく解答を選んでいたのかを痛感します。<P>「なんとなく」これだな、と選んでいた答えが、自信を持って選べるようになるくらい、理屈で解明してくれます。<P>文章が平易で、ほかの文法書と比べると文字も少なく、字も大きいので、TOEICで高い得点を取っている方は、変なプライドが邪魔して買うのを躊躇してしまうかもしれませんが、TOEIC700点でも、リーディングは300点という比率の「感覚派英語学習者」には価値が高いと思います。