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仕事は楽しいかね? ( デイル ドーテン Dale Dauten 野津 智子 )

確かに面白い。しかも、納得することばかり。実際(私)がコピーの店を作って売上を伸ばし競合店ができて失敗するというのは、身につまされるおもいだ。チャンスはどこにでもある。遊び感覚でいろいろ試していると、きっと新しいなにかがでてくるから勇気をもってそれにとりくめ、ということですね。<P>でも、本当にごめんなさい。この本に書いてあることは、あたりまえのことだとおもっていました。だから、感激しませんでした。

目標を設定して、計画を立てて、一歩づつ進んでいく。<BR>一つのことに集中する。<BR>会社で仕事をしていた間、こうした考え方が、あたりまえだし、唯一正しいと思っていた。<P>しかし、会社を辞め、いろいろ別の世界に接するうちに、そうではないことに気付いた。<P>状況に応じて、目標も変わり得るし、そもそもなにか一点に向かって進むと言うスタイルは、現代ではリスクが大きすぎる気がする。<BR>いろいろなことをやってみる方が良いし、いろいろな人と話すことは、思った以上に実りが大きい。<BR>多言語、多文化、多宗教・・・、一筋縄でいかない・・状況は、実は心地よいものかもしれない・・。<P>本書のメッセージも、基本的に同じことを言っているように思う。<P>だから本書は、単に成功するためのノウハウを語っているのではない。もうすこし広く、人間について、否、人間の不思議さについて、なにか大切なことを語ろうとしている。

人生とか成功というのは、努力・インプットには必ずしも比例<BR>しないし、しないところが現実世界の「深さ」とのメッセージ。<BR>また、計画や目標を立てることも、これだけ変化の激しい中で<BR>どれだけの意味があるのかと問いかける。<P>但し、だからと言って「待ち」の姿勢をとることを推奨しない。<BR>さはさりながらも、「トライ」し続けるしかないし、「本気で<P>トライ」する回数が多くなれば、いつかは大きな成功にたどり<BR>着ける可能性が広がると主張。「とにかく試せ!」<P>そして、そのトライの為には「チャンスをチャンスとして認知」<BR>できるだけの自分であり続ける必要がある。「チャンスを認知<BR>できるだけのレベルに達してますか?」と。<P>スムーズに読める内容だが、失敗リスクを比較的大きく!!知<P>する日本人と、小さく認知するアメリカ人の違いを感じる。<BR>我々は、失敗を「再起不能」とみなし過ぎるのだろう。

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仕事は楽しいかね?&nbsp;&nbsp;&nbsp;出張の帰りに、大雪のため一昼夜空港のロビーに足止めされた「私」。そこで出会ったある老人に、つい仕事で鬱積(うっせき)した感情をぶつけてしまう。老人は実は、企業トップがアドバイスをほしがるほどの高名な実業家。その含蓄ある言葉に「私」はしだいに仕事観を揺さぶられていく。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;本書は、将来への希望もなく日々仕事に追われる主人公が、老人のアドバイスに自己変革のアイデアを見いだしていく物語である。それは、唐突に繰り出される老人の言葉とそれを問いただす「私」の会話で展開していく。たとえば老人は「目標を立てるな」という。「私」は、目標がなければ進歩の度合いが測れず、軌道修正もできないと反論する。しかし老人は、斬新なアイデアや商品がなぜ誕生したかを説き明かし、それらが目前の課題に集中した結果であることを指摘。また、世の中は自分が目標を達成するまで待ってはくれないとも言う。そして「遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る」「明日は今日と違う自分になる、だよ」などのアドバイスをおくる。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;試すこと、日々変化が必要であること、偶然を見落としていること…。本書のこうしたメッセージは特別なものではないが、それを痛切に感じさせる語り口が独特である。「多くの人は他人を凌駕する人材になろうとしているけど、それを他人と同じような人間になることで達成しようとしている」などは、自分を振り返らせるのに十分である。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;物語仕立てのビジネス啓発書としては「短編」の部類に入る本書。シンプルながら味わいのある1冊である。(棚上 勉)
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