医療研究者を対象とした本ですが、医療以外の研究者でも、論文を書く時の統計処理に悩んでいる方に役立つと思います。統計の専門家でなくてもわかりやすく、特に多くの本ではあまり解説に力をいれていない部分について説明してある点がよい。特にSDとSEの違いなど、データの要約についての説明がよかった。
統計の本の中には、「○○のための統計学」や「○○のための確率・統計」といいつつ中身は他の統計の本となんら変わりないことが書いていることがある。しかし、この本ではまさにタイトルの通りに「学会・論文発表のための統計学」が扱われている。例えば、SDとSEの違いは、統計に関する書籍であれば、定義の数行をみれば一目瞭然である。しかし、この本ではそれらの使い分けに図表も含めなんと7ページも解説している。著者がこのような基本的事項に頁を割いているのには訳がある。著者は、10年に渡って医師や研究者からの生物統計相談を受けており、日本屈指の相談経験をもっている。その著者の経験から、「学会・論文発表のため」に理解しておきたい統計的事項についてまとめられた本であるため、重要なことを完全に理解できるように詳しく書かれている。扱われている内容には、「パラメトリック検定とノンパラメトリック検定」、「はずれ値の扱い方」、「多重比較」などがある。ただし、この本は「学会・統計発表のため」であるため、一から統計を勉強する人用ではないことに注意して欲しい。
統計の本の中には、「○○のための統計学」や「○○のための確率・統計」といいつつ中身は他の統計の本となんら変わりないことが書いていることがある。しかし、この本ではまさにタイトルの通りに「学会・論文発表のための統計学」が扱われている。例えば、SDとSEの違いは、統計に関する書籍であれば、定義の数行をみれば一目瞭然である。しかし、この本ではそれらの使い分けになんと7ページも解説している。もちろん図や表を利用してのことだが、著者がこのような基本的事項の応用に頁を割いているのには訳がある。著者は、10年に渡って医師や研究者からの生物統計相談を受けており、日本屈指の相談経験をもつ。その著者の経験から、「学会・論文発表のため」に理解しておきたい統計的事項についてまとめられた本であるために、重要なことは完全に理解できるように、詳しく書かれている。扱われている内容には、「パラメトリック検定とノンパラメトリック検定」、「はずれ値の扱い方」、「多重比較」などがある。ただし、この本は「学会・統計発表のため」であるため、一から統計を勉強する人用ではないことに注意して欲しい。