中学・高校時代、初春になると峡谷を流れる川に釣り歩き、暖を取るために焚き火を覚えた、それがいつしか「目的」になり、バイクに乗り始めた時期と重なりガソリンを買うことで、さらにエスカレートし廃油やガソリンを燃やして5メートル以上もの火柱を上げる「ワルサ」をしたことを懐かしく思い出した。<P>事の顛末は、大人に見つかり厳重注意を受け、大事無きを得た。<BR>本書は「正しい焚き火」の仕方のノウハウが、多岐にわたりまとめられた優良書だ。<BR>わたしが少年時代にした「ワルサ」の類いは一切書かれていない。(あたりまえだが)<P>まずはタキギの組み方(カラー写真もあり)からタキギの材料(材質)、まき割り道具など焚き火に関係する道具類、それらを上手に使う姿勢、焚き火で作れる料理の紹介やレシピ、焚き火のための環境管理や教育、焚き火という語の入った俳句、焚き火の世界史や諸外国事情などなど・・・挙げたらきりがないが、とにかく焚き火に関することで、本書に載ってない事は無いというくらいの内容となっている。<BR>火を御す神聖さを改めて感じた書だ。
田舎育ちの私は 子供の頃は時間ぎりぎりまで焚き火で暖まってから学校へ行きました。田んぼや山の清掃をすれば 焚き火は当然。記憶が微かですが土間でご飯を炊いたり、餅米を蒸したり、風呂をたいたり。子供なりにいろんな工夫もしていました。そういえば キャンプファイアもありましたね。しかし、大人になってから焚き火をしたのは キャンプで数えるくらいです。<BR>この本は 昔の記憶を解説つきでよみがえらせてくれました。しかも 焚き火の体系だった技術、楽しみ方、料理、絵画、文学、文化、地球規模の環境問題まで 新しい知識をくれました。<BR>焚き火という切り口で ここまで 考える、面白いですね。
年に数回キャンプに行って焚き火する「焚き火好き」のつもりでしたが、<BR>この本の執筆陣の本気さかげんに完全に脱帽です。<BR>たかが焚き火、されど焚き火。これからは心して遊ぼうと決意しました。<P>それにしてもこの人達はマジです。本気です。<BR>焚き火に魅せられた愛すべき遊び人達。<BR>野外遊びが好きで好きでたまらない大人が大集合しています。<P>考古学的に正確に検証される「火と人間の歴史」に始まり、<BR>具体的かつ実用的な「焚き火」のHOW TO、<BR>焚き火に関する文学、絵画、俳句まで本格的な焚き火全書です。<P>読んでいるだけで服や身体に染み付いた「煙の残り香」が蘇えります。<BR>書を捨てて、野山に出ようっと!