文章を書くことに徹したい人に最適なソフトは、ワープロソフトではなくエディタです。数多いエディタの中でも、QXは最も使い勝手のよいものだと思います。この本(実は旧版)を読んでQXを使い実感しました。ダウンロードしたり設定したりは面倒ですが、一度自分流に設定すれば、もうワープロソフトは使いたくなくなります(ごくごくたまに印刷をかっこよくしたいときだけしか使いません)。だまされたと思って、QXのご試用をおすすめします。本書は、文章は読みにくいのですが、じっくり読めばQX入門書として役立ちます。
本書には根本的な問題がある。パソコンで文章を書く手段はワープロソフトしかないと信じて疑わず、テキストエディタの存在すら知らない人を啓蒙しよう…という意図そのものは悪くない。だが実際には、エディタに全く知識または興味のない人が、本書を読む事はまずないだろう。<P>それはともかく、私が知りたかったのは、むしろ”メモ帳を捨ててエディタを使おう”、つまりパソコン常備のエディタであるメモ帳と、それ以外のエディタとの違いである。その点も記述されてはいるが、やや説明不足で、わかったようでわからなかった。残念である。<P>また、中後半のエディタの詳細説明は、かなり専門的で難しく、私のようなあまりパソコンに詳しくない人間は、読むのがイヤになってくる。ワープロソフトよりずっ!簡便だという著者の主張に反して、やはりエディタは素人には敷居が高そうだ…という印象を受けてしまうのも残念。<P>また、QTClipという、クリップボードの履歴を保存して活用できるソフトが、付録のCDに収められている。大喜びでさっそくインストールしたが…案外使いにくいので、すぐにやめてしまった。これも残念。<BR>以上、残念な点がいろいろあったが、最も残念なのは、エディタに関する解説書が事実上これしかない事だろう。
Windowsが普及するよりもっと前から「一太郎を捨ててエディタ」を使おうなどということは、当時のある程度パソコンに熟達した人の間では言われていたことです。全然目新しくありません。<P>今の時代、本当に文字を書くだけだったら、立派なエディタさえもいらず、Windowsのアクセサリの1つである「メモ帳」で十分なのですよ。一方で、文字だけで済まず、種々の表現手法・表現手法が必要な場合には、PowerPointとかのプレゼンテーションソフトの出番もあります。そして、WordにはWordに適した分野もある・・・。<P>十年一日の主張を、今の時代の実用場面にも合わせず、ただ繰り返しているように思えます。