この本について言うことは、少ないです。<BR>ただ、悲しい。何でもっと早くにこのバンドと出会わなかったのだろう、なんでこの人に出会わなかったのだろう、そう思うばかりです。<BR>私がこのバンドを好きになって早3年。今年19歳になります。<BR>まだまだ、若い人たちがこのバンドを、この人を愛し、好きになっています。<P>多くの人にこの本を読んでもらいたいと願います。
まるでフレディの情熱を表しているかの様な真っ赤な表紙に包まれた華麗なるボヘミアンラプソディー。フレディが亡くなって以来、彼にまつわる本が多く出版され中には単にプライベートな部分の暴露のみに焦点をあてた様な物もあった。本書の著者はフレディにとって私生活の世話役、大切な友人、衣装担当でもあり仕事上でも良きパートナーであった為、決して偏った視点からでは無く、両者の立場上における微妙な距離、バランスを保ちつつも上手く自分の想いを織り込み、フレディの生き様を見守り続けた著者と彼との真実が見事に綴られている。<P>話の時代背景としては著者とフレディーとの深い結び付きが、ホットスペース前後からである為に、クィーンの中期あたりからフレディーが亡くなるまでの間となっており、クイーン初期のフレディに付いてはあまり触れられていないのが残念である。<BR>最後まで自分自身であり続けた偉大な彼の華麗に楽しく、哀しい生き方がここに在る。
フレディおよびクィーンの音楽やツアーへの姿勢が丁寧に回想されており、著者の人柄と共に、今までのフレディ本ではありそうでなかったアプローチに好感が持てます。私生活も扇情性を廃して淡々と事実を示すスタイルです。両親の前ではゲイであることを一応は隠さなければならなかったらしいフレディのプライベートは、商業的に流通したイメージと違って、違いすぎて、何だかいつも「おもろ悲しい」。<BR>一つ難点が。全体的に翻訳は読みやすいのに、誤植、日本語の誤用はがっかりさせられるほどのレベル。例えば、「何気なく」とあるべきところが 複数箇所で「なにげに」となっている。これがあの翻訳のDHCの出版物?-チェッカーも気づかなかったの? 曲の邦題などはきちんと調べられているだけに、意外な下品さがかなしい…。