日本の保険医療体制は激動の時代にあり、多くの病院経営者は五里霧中の状態にある。この「病院経営を科学する」は世界的な経営コンサルタント会社「マッキンゼー」のノウハウを熟知した著者たちが医療への熱い思いを込めた力作であり、病院経営者待望の書である。難解になりがちな経営分析や改善の手法を具体的な事例を挙げ分かりやすく解説してあり、病院経営者のみならず組織改革を目指す全ての人に必読の書である。
近年多数出版されている論理思考、問題解決技法等を病院経営に適用したものである。他業種と違い競争原理の異なる医療界をいかに分析していったのかそのストーリーを知ることができる。こらら自体は、病院を主とする医療経営に関わる経営コンサルタントにとっては極めて当たり前であるが、経営に関する視点を欠いていた病院関係者にとっては役立つ論点が多数あるだろう。<BR>大部分は、病院経営コンサルタントの仕事の紹介という程度であるが、過去同様の本がなかったため価値は高いといえる。第2章に興味をもたれる医療従事者は、問題解決に関する書籍をあわせて読まれることで、より実務への適用の足がかりができると思います。
医療界のバイブルになる一冊だろう。<BR>これまでの制度論争とは大きく異なり、制度がどういうものであろうが、障害なのであればそれを取り除く又は回避することを考えればよい、という姿勢で様々な『問題解決のための考え方』を説いている。<BR>これまでの医療経営本には全くなかった発想だ!!!<P>また、医療関係者にはもちろんのこと、それ以外の人たちにもお薦めの一冊だ。<BR>普段はよくわからない医療業界の内側が見えてくる。<BR>決して暴露本のようなものでも批判めいたものでもなく、建設的にそして前向きに医療に貢献していこうという著者たちの姿勢に好感を抱かされる。