最近はやりの分子生物学、ひとつひとつに丁寧な解説とながれ、まるで本当に大学の授業を聞いているような文体。わからないことがすらすらわかる、これさえあれば分子生物学は怖くない。教科書よりも詳しい教科書
コンパクトにまとまっていながら大事なことは必ずおさえてあるので、<BR>分子生物学の基礎知識を仕入れるのにはかなり使えると思います。<BR>ここに書いてある知識があればすんなり先の勉強に進めると<BR>思います。<BR>しかし、この本がいいのはそこではなくて、著者独特の視点からみた<BR>生物学が語られているところです。特に生物全体から見た「ヒト」<P>の位置という視点にこだわっていて、面白く読めると思います。
筆者の井出利憲教授は、私が以前から細胞生物学に関する研究の上で困ったときに教えを受けている、薬学の大先輩である。私のように不勉強な者には、本書のような基礎から説明がなされている本は非常に便利である。また、本書は著者の研究や教育に対する哲学が随所に現れていて、他の本にはない読者を引きつける内容になっている。特に薬学分野でこれから生命科学を勉強して行こうとする若い学生諸君に是非推薦したい。