面白い。むしろ笑わないことがない本です。もはやこれは日本語を用いる人間が犯すであろう言いまつがいを網羅した「読む辞典」ともいうべきものでしょう。それだけ内容が多く、濃いのです。<P>一方で、この本は読むべきタイミングを間違えると痛い目にあうでしょう。特にテスト前の学生、仕事を抱えこんでいる人達などが読むと、恐らく3時間ぐらいこの本に拘束されてしまうことになります。その後どうなるか、それは知りませんよ(笑)。とにかくそれくらい面白く、読みごたえがありますから、是非ともじっくり観賞してもらいたい本だと思います。
もう大爆笑の700連発!<P>横隔膜がしびれまくりです。<BR>お腹の筋肉、顔の筋肉が動きまくります。<BR>有酸素運動のエロビクスをやるよりも体の健康にいいかも。<P>隣の部屋の女房の笑い声が尋常ではありません。<P>とにかく大笑いしたい時に何度でも読みたい1冊です。
まずは、この本の装丁がすばらしい。<P>祖父江慎氏の手によるブックデザインには、瞠目、そして刮目。みごとにまつがってる。プロダクトのコンセプトに忠実に従い、そのコンセプトを何倍にも増幅するくらいに、すばらしいデザイン。たとえば書籍にかかわる仕事に携わる人たちはもちろん、製品としての本というものに興味がある人たちをじーんと感動させるほどのすばらしい仕事です。<P>そして、内容の深い奥行き。<P>ひとことでいうと、さまざまなドラマがこの本には詰まっている。ひとりひとりの投稿者や登場人物の思い出、思い入れ、生き方や知識、性格、夢、美意識やコンプレックス。そういうわりとシリアスな「素」が、「言いまつがい」によって表にぷっと出る。それが活字になって、それぞれの読者のオリジナルな琴線に触れたとき、異様なほどの可笑しさがこみあげてくるのです。爆発のポイントは読む人によってビミョーに違うみたい。言葉というものについて深い洞察力を持つ糸井重里氏のコンセプトメーキングは、なんともうまいぐあいにここに結晶・結実しています。<P>とどめは、ちりばめられたイラストの味わいある機能性。<P>しりあがり寿氏の手になるそれは、あるときはギャグ狙い、あるときはリアル系に、あるときはコミック調に、この本の広範囲な内容をすべてビジュアルでカバーするかのような勢いがあります。本文で最高速度まで到達したかと思っていたら、さらにこれらのイラストがその可笑しさのスピードを後押しするような感じ。アフターバーナーみたいなものですね。<P>ちなみに、僕にとって最大の爆発は「シュッショ」ネタでした。可笑しくて涙が出て、腹筋が痛くなりました。