読み返すごとに新たな発見や感動があるハリポタシリーズですが、読書できる時間って限られますよね。そこでこの朗読テープを購入しました。前から本屋さんで気になっていて、それが割引で買えるなんて、思わず飛びついちゃいました。家事をしながらBGMに流していますが、Jim Daleさん、最高の役者です。さすがに年齢的な限界もあり子どもの声には聞こえないものの、その表現力の巧みさでそれぞれのキャラクターが本当に話しているかのような臨場感。マクゴナガル先生の厳格さや、ダンブルドアの落ち着いていながらお茶目でまた、包容力たっぷりの声。マダムポンフリーにいたっては笑ってしまいました。まったく想像どおり、というよりそれを上回るものでした。何回も聴くうち、シャドウリーディングをしてみたり(すぐ後について重ねるようにリピートする勉強法)、リスニングだけでなく、英語の勉強の教材としてもおすすめ。★4つにしたのは、贅沢だけれどキャラクターの数だけ声優さんがいたらなぁ、ということだけです。(そんなことしたらめちゃめちゃ高いものになっちゃうでしょうね) でも、それだけの声色をお持ちのDaleさんに脱帽です。
5巻の感動さめやらぬうち、今度は原書で読み直しました。3巻はシリーズの中でも大好きです。ストーリー展開はもちろん、登場人物も魅力的だし、なんといっても`美しい`。近々映画になりますが、是非原作のイメージをこわさないでほしい。3巻はシリーズ本筋からはちょっとはずれるようでありながら、段々過去も見えてきて、主要人物もでそろって、いよいよここからが本筋、というとても大切な準備編でもあります。登場人物の個性が味わえて、何度読み返しても、とても、いい。周りの大人には、なぜかこのシリーズ2巻までしか読んでない、という人が多いのですが、どうしてどうして勿体ない!!ここからが本番です。読んでない人は、映画になる前に、是非この楽しさを味わってください!
このシリーズの魅力は、豊富なアイデアと緻密な構成だと思う。ストーリーの随所に散りばめられたウィットに富んだエピソードは、それだけ取り出して読んでも面白い。ストーリーが進行するにつれ、そのエピソードがモザイクの様に組み合わされ一巻を構成する物語となる。そして、その一巻の物語が全七巻を貫く(まだ四巻までしか読んでいないが)バックボーンとなるストーリーに組み込まれていく。三重構造の構成となっている。 中二の娘は、英語嫌いで英語の勉強からは逃げ回っていたが、ハリー・ポッターの一巻と二巻を日本語で読んだら三巻が翻訳されるのを待ちきれず、英語のまま毎朝私と一緒に2〜3ページずつ読み、既に150ページ以上進んだ。ハリー・ポッターの物語には、娘の英語嫌いを吹き飛ばすほどのパワーがある。娘とゆっくり読むと、一度は読み終えた私にも新しい発見があるので楽しい。先日も、Boggartがルパン先生の前で、『silvery white orb』なったという最初に読んだ時には気が付かなかった伏線を見つけ、ストーリーの作りの細やかさに感心した。 このような物語なので、真面目に小説を味わう姿勢の人になら、子供に限らず大人にでも楽しめることは請けあえるし、事実、既に非常に広い範囲の読者層を獲得していると思われる。『赤毛のアン』や『ドリトル先生』のような歴史に残る子供向け小説が久々に世の中に出たという感じがしている。今後の作品にも期待したい。