この本の2年後に出版された『閉された言語・日本語の世界』と論旨が通じていることがいくつかあり、両方読むことで筆者の考え方をより良く理解できる。<BR>我々は、日本という、独自の歴史ある文化をもち、ほぼ日本語1言語のみという、圧倒的な強さをもった言語を持っている。それが当たり前と思って過ごしてしまう我々日本人に、この本は、日本語を文化という視点から焼きなおし、他文化や他言語との比較・対照することで、全体を通し、より客観的に日本語を捉えさせてくれる。<BR>本の全体的な論旨内容としては、ものに対することばのつけ方、ことばの意味と定義の仕方の違い、他称語等、言語学で「意味論」として扱うところが多く、出版から30年以上たった今でも色あせることがなく、強い説得力と新たな発見のあるオススメの本である。
これを読んでおくと小論文にも使える。<BR>と思ったわけではないが、高校生あたりで読んでおくと、<BR>その後、変に英語至上主義に陥らなくて済む。
お天気のお姉さんがいるのに妹さんがいないのは何故か。また、自分のお姉さんでないのに、「お姉さん」が成立するのは何故か。そんな素朴な疑問に対しての答えが、本書にはあります。<BR>昔は大学入試の現代文で本書がよく取り上げられたので、高校生の必読書でしたが、いまは大学の文学部の学生も読んでいない。とても残念です。基本図書ですからね。