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知的生産の技術 ( 梅棹 忠夫 )

 高校生時代に、川喜田二郎「発想法」と共に、わたくしのバイブル的存在であった本。脇英世「パソコンによる知的生産の技術」がこの本の技術的続編として世に出ている今、この本の実践のかなりの部分はPCを用いて代替することができる。<BR> では、現代においてこの本はもはや必要がない本なのであろうか。それは異なる。わたくしは当時、すでに入手困難になりつつあった京大式カードを使って、著者のいう「知的生産の技術」を実践してみた。そして今、自分の事務処理のかなりの部分をPCで行っていて、その昔の実践あってこそのPC活用だ、という気がしている。データを扱うためにはまずフォーマットの統一が必要だが、この基本的なことすらわかっていない日本人が多すぎる。だから、公共性を体現すべき各省庁で公開しているデータが、.xls形式とかいう特定の会社のソフトウェアで使われている汎用性のない形式であるというようなことが起こる(これは政府による特定会社のプロモーションに当たらないだろうか?)。<BR> データを効率的に収集し活用するための基本的な考え方は今も昔も変わらない。IT立国を目指すなら、すべての高校生に本書を必読のものと義務づけてもよいのではないか?(もちろん、実情に合わせて改訂は必要だろう) そのくらいの価値はある内容である。

この本は「手帳」「ノート」「カード」「スクラップ」「ファイリング」「読書」「書く」「手紙」「日記」「原稿」「文章」というような分類で、著者の言う知的生産の技術についての考察がなされたものである。 <BR>情報をいかに扱い整理するか、それをどのように記録してゆくか、ということに主眼が置かれている。そしてこれは著者が独自に様々な方法を試したり確立してきたという、実践論でもある。 <P>刊行されたのは1969(昭和44)年だから、もうだいぶ古い。 <BR>内容も時代を反映したものとなっていて、読むときに多少の頭の転換を行う必要がある。 <BR>例えばこの本では「書く」技術を考える項目があるが、原稿への手書きがわずらわしい、是非タイプライターで書けるようにしたいものだ、というような主旨の記述がある。 <BR>ワープロというものが登場する以前のジレンマが伝わってきそうな話で、手書き文書の猥雑さとの葛藤が切実なものだったことがうかがわれる。ここで著者は、いずれはコンピューターでデータ管理したり、個人でそういうものを所有する時代が来るに違いないと言い、予言的発言が見られれるのも面白い。 <P>全体を通じて彼が考案したという「カードシステム」の利便性を何度も紹介しているが、確かに博物館学(著者は民俗学を専門にして博物館長なども務めている)を考えてみても一定の評価があってしかるべきものなのだろう。 <BR>ただ、この本ではなんにでも結局はカードに書けばいい、という結論に達してしまうようなところがある。つまり「カードを活用しなさい本」になってしまっているような感じがあるので、その点は読み手の側で適宜応用して読む必要はあるのだろうけども。 <BR>結局は「知的生産の技術」をいかにして構築するかは自ら考えるものなのだ、という読み方が適切な感じがした。

忘れるために「記録」するという発想がすばらしい。記録という「情報」で残すこと、そしてあとになってそれを操作(整理、利用、並び替えetc)できるように整えておく、というのがこの作者の基本的な考え方であると思う。<P>「記憶」よりも「記録」。キーワードはこれであると思う。<P>自分というものは、時がたてば他人と同じだ。<P>そしてまあ著者自身も、本の中で言っているように美しい文章よりもわかりやすい誰でも書けるような、論理の通った文章を心掛けていた。<BR>自分で考えたことだから当たり前かもしれないけど、ちゃんと実行しているところも見て取れたのでよかったと思う。<P>ほんとに基本的なことなんだけどこういう風に文章化して明確化してある本も、ここまで昔の時代に、書かれいたことがちょっと驚きであった。<P>ただ残念なのは後半が、書き言葉、タイプライター、「新字論」などの歴史の変遷とかが主な内容になっていて、技術的なことの記述が浅かったことである。<BR>だから星は3つまででwとどめさせてもらいました。

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