睡眠に関する知識について、網羅的に解説した著書である。まず、レム睡眠の臨床試験から、年代別性別の眠りの深さ・性質を解き明かす。議論はそのままサーカディアンリズムという眠さの一日周期における眠気へと移行する。その結果、人には食事などの要因にかかわらず、約12時間周期で眠気が訪れることを示す。ここで私の今までの悩みが一気に解決した。すなわち毎日午後眠くなるのは、怠け等による自己の姿勢にあるのではと辟易していたのだが、万人が生理的に経験する眠気だということが理解できたのだ。<P> さて、ここが本書の真髄であろうが後半部分は昼寝の方法である。ここでは理想的な昼寝の方針を得ることができた。昼寝の時間については特に参考になった。その時間については本文に譲る。<P> 他に、仮眠の取り方や、休憩の取り方などの議論は、企業の危機管理計画立案の参考にもなろう。
学生から社会人となったことにより、睡眠時間に大幅な変化があった。<BR>短い時間でしっかり睡眠をとりたいという思いからこの本を読もうと思った。<P>まず、睡眠は「人間や動物の内部的な必要から発生する、意識水準の<BR>一時的低下現象である」と定義される。眠り始めるとノンレム睡眠<BR>とレム睡眠(rapid eye movement)とを1時間半周期で繰り返す。<P>人間はもともと昼寝をするようにできていて、前の晩にっしっかり睡眠を<BR>とっていても日中眠くなることはある。15時が日中で最も眠くなる時間である。<BR>睡眠するにあたって睡眠環境(風呂に入るタイミングや騒音、光、枕の高さ)<BR>を工夫したほうが眠りやすいなど、その内容は、眠りのメカニズムやリズム、<P>昼寝の効用などを科学的に分析し、その改善ポイントを書いている。著者の<BR>知識は深く寝つきのわるい人など睡眠に関してお悩みの方にはお勧めだ。<P>睡眠は、人生の約4分の1を占め、その時間を有効に使うことこそが自分の<BR>人生を活力あるものにしていくと思う。しかし、睡眠中は、無意識下にあり<P>睡眠時間を有効に使うことは難しい。睡眠のメカニズムと改善方法を知ったうえで寝るのが良いのではないかと思う。
先頭から読んでいったら、あまりにも学術的な内容でびっくりしました。<BR>あくまでも大衆向けではなく学術発表なのだと思えば理解できます。<BR>6章7章8章は、「それで結局どうしたらいいか」ということが具体的に書かれており、逆にこれが無かったらこの本は買う価値は無かったです。<BR>特に以下2点が関心しました。<P>・人間は高温から低温になるときに眠くなる。(なので就寝前の風呂は良い)<BR>・昼の眠気は仮眠とおやつで対策を行う。<BR>他の睡眠の本のように極端な短眠本ではないので、自分のできるところから<BR>実践できます。