「なにを読んだらよいかは、一般論としては成りたたない」けれども、「どう読んだらよいかは、一般論としても成りた」つ、ということから書かれた、読書の方法論を記した、優れた一冊。<BR>元々は、口述筆記を基にして高校生向けに書かれたものであるので、誰もが困難なく読むことができるだろう。もっとも、加藤周一氏の文章は読みやすく、且つ、わかりやすいのであるが・・・。<P>話は古典から現代の書物、教科書、新聞・雑誌、外国語の書物と、非常に多岐にわたる。それぞれについて、加藤氏の考える「読書術」が述べられているので、それらを忠実に実行するかどうかは別としても、大いに参考になるはずである。<P>余談だが、読書の技術を述べる本書の中にあって、第8章(むずかしい本を読む「読破術」)は、裏側から「書き方」も示唆していると私には思える。論文やレポートを書かなくてはならない学生などにも得るものは多いだろう。
加藤周一氏による読書の解説本です。<BR> 具体的には<BR>①どこで読むか<BR>②どう読むか(精読術、速読術、本を読まない読書術、海外書の読み方、新聞雑誌の読み方、難読書の読み方)<P>という構成になっています。<BR> 私は以前、斎藤孝氏の「読書力」を読んだのですが、読書力の方は読書の重要性と具体的な方法が約半々という印象を持ちましたが、本書はべったり方法論という感じです。<BR> 本を読むのは苦でないけどなんだかうまく知識が積みあがっていかない、無駄な時間が多い気がすると感じる方にはぜひ。読書の効率化が図れると思います。<BR> <P>
すばらしい加藤式読書術。<BR>大変参考になった。<BR>乱読・速読・精読・とばし読みについてよくわかる。<BR>また、同時に何冊も読むことの大切さもわかる。<BR>本を読まないこと・わからない本を読まないことなどの指摘も鋭い。<BR>「古典を読め」とは「遅く読め」と同義であると主張する箇所に付箋を貼った。