本書は後藤哲也氏の生き様である。黒川温泉を変えたい一心で、若い頃から父親とけんかし、黒川温泉協会との固執を乗り越え、人生の完成を今実現させている。<BR> 同じ人間として、氏の人としての理想形を実現した現在を心よりお祝いします。黒川のため、黒川温泉のため、ひたすら忍耐、忍耐、忍耐を実践した氏の生き様に私は若輩者として、師に学ぶ点が大きい。素晴らしい一冊である。
まちづくりに関する書物としては秀逸である。<P>寂れた田舎街からの再生の軌跡を詳細に描いている。<BR>植樹ひとつを取り上げても、<BR>どの樹木をどの場所にどのように植えるべきなのか、<BR>その一つひとつに対するこだわりと理由を記している。<P>また、黒川温泉を東京ディズニーランドと比較するなど、<BR>マーケティングに関する示唆にも富んでいる。<BR>まちづくりに携わる人だけでなく、<BR>全てのビジネスパーソンにお薦めしたい一冊である。<P>「僕らがやっちょることは、「和」の心を形にする作業だ」<BR>という筆者の言葉が心に響く。<BR>人々が意識下で求めているもの、本当に大切なものを<BR>思い起こしてくれる一冊でもある。