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M2 われらの時代に ( 宮台 真司 宮崎 哲弥 )

以前の単行本は厚さ31ミリと結構ボリュームのあるものでした。<BR>俎上に上がるのはJポップ・戦争論・少年法・天皇制などさまざま。<BR>禊ぎのメカニズムの話はなかなかおもしろかったです。<BR>以下はその抜粋。<P>「官権以上に民権が腐っている。その頂点がマスコミです。その腐りが<BR>治る気配もない。(中略)共同体的な『禊ぎ文化』ゆえに、国民は『人<BR>事一新』程度でケジメがついたと納得する。『ケジメをつけろ』『落と<BR>し前をつけろ』ってヤクザと同じだろうが。まあ、日本の民度はその程<BR>度で、だから政治もこの程度なんだよね」<P>やや難しい単語もありますが、社会学が好きな人は読んで損はないでし<BR>ょう。お二人とも義務感で続けていたと聞いて、いかにも彼ららしいと<BR>思いました。

若干、古いと思われる題材もあるが、教条的なサヨク思考ともウヨク思考<BR>とも距離をおき、説かれる社会の「条理」はたいへんに刺激的だ。<P>二人の語り口は人によっては、好き嫌いがわかれるところかもしれないが、<BR>サブカルや援助交際から、少年犯罪、天皇論、国家論まで多岐に渡る鋭い<P>見識は、いっそう混迷する世の中で「まともに考えること」のヒントになる。

たった二人の対談なのに朝生よりもスリリングで、知の刺激を与えてくれます。<BR>官僚や権力者への厳しい批判は圧巻です。批判の根拠も明確なので反対のための反対みたいな意味を成さない発言はありませんでした。<P>お二人のちょっと意地悪な面も垣間見れて面白いです。言葉の端々に意地悪な目線が表れています。<P>今を知るために読んでおいて損はない本です。

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