レビュアーとしては失格なのですが、人にあまり知られたくない必携の書なんです。<BR> 走って帰って、時には部活をさぼって帰って観たリブヤング以来、20数年前からの大ファンで、「成り上がり」は購入することを心に決めてて一杯グッズがもらえると言うことで予約して、資格試験や入社試験、就職してからもいつもケツひっぱたいてくれましたよね。それから20数年、30年近く、件の「アー・ユー・ハッピー?」拝読するまでに時間がかかりました。矢沢さんに恥ずかしいような気がして。あまりにも親父モードにどっぷりとつかってしまい、本著の中の言葉を借りれば「手前の足で立っていない」自身があまりにも情けなくて。<BR> ところが、若き日の(今でも書庫の奥に隠してあるんですが)「成り上がり」同様、飲み続ける酒や、矢沢さんの曲と同じくらい「なあ、負けんなよ、ファミリー、女房、大切にしてやんなよ、自滅してどうすんだよ!オレのサブウェイ特急にはお前の寂しい顔は乗ってないぜ。」と励ましてくれます。<BR> けして、良質の選書ではないかもしれませんし、矢沢さんのカリスマ性を追い求めていらっしゃる方には、矢沢さんも本書の中で書いてらっしゃいますが、”違う”かもしれません。イエ、”誤解”をされるかもしれません。<BR> 50前後の疲れたサラリーマンの親父が、I-podでヤザワを聴きながら「なめられてたまるか!」とつぶやきながら前を向いて生きてゆきたい!そんな気持ちにさせられる本です。理屈ではないのかもしれません。<BR> 忘れていた、好きなものを好きだと叫びたくなる、そんな気持ちにさせてくれるマイ・フェボリット・ワンな一冊です。
普通、35億の借金背負ったら、自己破産して終わるだろう。<BR>だが、わが国では、借りたカネは返すのが道理であったはずだ。<P>オーストラリア事件、矢沢を騙した連中は有罪になったが、カネは返って来ない。<BR>それでも、矢沢は負けない。ツッパリまくって生きている。<BR>開き直って、突っ走る。<P>少年よ。13歳のハローワークなど読んでいる場合ではない。<BR>「成りあがり」「アー・ユー・ハッピー?」<BR>この2冊には頂点を極めた男の哲学がある。<BR>バイブルにして人生を突っ走れ。
今だから言うけど、実は初めは永ちゃんのことがあまり好きじゃなかった。 中学校時代コワモテで決めてた同級生のアイドルだった事や、なにより「時間よ止まれ」がヒットしていたソニー時代のファン層に違和感があった為、CDは一枚も買ったことがなかった。<BR>ようやく誤解が溶けたのは『共犯者』が発表された('88年)頃で、ダンディな姿や洗練されたサウンドに「あー、こんなに良かったのか」と遅ればせながら注目をしたのである。<BR>そして、今回の文庫版を読みきって、彼の生き様に完璧にやられてしまった。<BR>・・・男だ。<BR> 離婚の経緯こそ感心できないけど、側近に騙されながらもそれをバネにして音楽のグレードを着実に上げて、借金も見事完済してしまった心意気。 そして、家族への思いやリストラに遭った人へ気遣う優しさ。 <BR>いま改めて、永ちゃんから生き方を学んでみたいです。<BR>ちゃんとCD聴きます。