矢沢永吉が自らを熱く語ってくれます。極貧の家庭で育ちロックスター長者に「成りあがる」までの半生記。◆「あ、おばあちゃん、今日は卵が二つ入ってる」「そうだよ。誕生日だからね。永吉、よく聞け。卵と思って食うな。ニワトリを殺してくれたと思え」・・・。こんな感じの、泣かせる話が満載です。自分のことをここまでドラマチックに語れるのも才能だと思う。◆不良コトバで語る人生訓はいたってまっとうなもの。ウソもハッタリもはいっているんだろうけど、とにかく人生に立ち向かうエネルギーの量が圧倒的です。どうにも元気が出ないときは、この本を開いてパワーをもらったら良いと思います。◆矢沢永吉、当時28歳。インタビュアーは糸井重里です。
ご存知ロック界のスーパースター矢沢永吉が、実母に別れ、おばあちゃんに育てられ、親戚の間を転々とさせられた広島の幼年時代、5万円を持って夜汽車に乗って横浜で降り、バイトでお金を貯め、バンドを組んで、クラブやディスコで演奏を続けていたアマチュア時代、そして意中のメンバーに少しずつ出会いながら、腕を磨いていき、やがてキャロルを結成、その解散を経て、ソロになるまでの半生を自らの言葉で綴った本です。<BR>この本を読んで、彼がスーパースター足りえたのは、①どんな逆境に遭っても、自らの信念を曲げなかった強い意志、②単なる歌バカではなく、きちんと契約の内容等まで理解しようとしたこと、③全国かつ全力のツアーでファンに接すると共に、曲を作る時間も取るという、シンガーとしての基本を怠らなかったことの3点にあるように思いました。恐らく、矢沢永吉は日本最初のプロのロックシンガーといって良いのではと思いました。<BR>ただ、そういうごたくを抜きに読んでも、面白く、そして元気が出る1冊です。
この本に出会ったのは、高校生になった頃。<BR>教科書なんて読まずに、こればかり読んでいた気がする。<BR>「人間はビジョンを持って、それに向かって生きるんだ」<BR>とこの本に諭されて、やっと自我が目覚めたような<BR>覚えがある。<P>当時、BOSS (矢沢永吉さん)は、自分の音楽を変革する<BR>something new を求めて、渡米した時期だった。<BR>そして、ドゥービー・ブラザーズのメンバーや<BR>ロスの一流ミュージシャンとのコラボレーションを実現。<BR>彼らをバックに従えて発表されるアルバムの数々は、<BR>どれもこれもピカピカにブランニューなサウンドだった。<BR>それは「邦楽ロック」の枠を軽く飛び越えていて、<BR>吉里爽という少年を夢中にさせるには充分だった。<BR>この本に書かれているストーリーは渡米前で<BR>終わるのだが、当時夢中で聴いていたロックやソウルの<BR>レジェンドたちと共に、「音楽」という名の魔法を<BR>自分にかけてくれたのは間違いなくBOSS の歌と<BR>生き方だった。<P>閑話休題。<P>この本を読んで成功した人も多いと聞く。<BR>高校生の頃の自分のように音楽を志した人も<BR>少なくないだろう。<P>人生いろいろ。<BR>紆余曲折、栄枯盛衰は当り前。<BR>30代も後半になってやっとそう思えるが、<BR>大切なのは「自分の道」を見つけることだ。<BR>それさえ見つかれば、後は進むだけだ。<BR>例え、永ちゃんのようにかっこよく突っ走れなくても。<P>自分が BOSS と仕事をさせていただいたのは、2004年。<BR>初めてこの本を読んでから約四半世紀も後のことだ。<BR>ひとつの夢はかなえた。<BR>そして、今、自分のヴィジョンははっきりしている。<BR>BOSS には、サンキュー!という気持ちしかない。<P>♪いつか せがれができた時・・・<BR>俺は、この本を贈るだろう。<BR>‘ Just do it!’の気持ちを込めて!