私は今までライトノベルなるジャンルの本は読んだことがなかったのですが、勇気を出して(←大げさ)読んでみました。正直言うと、あまりこのような表紙や挿絵の本には好感を抱かない人間なのですが、いざ読んでみるととても読みやすく、面白かったです。言葉遣いもなかなか工夫されていて、難しい言葉も適度に散りばめられているので勉強になります。大賞受賞作なのも納得です。<BR>このレビューを読んだ人はすぐに「涼宮ハルヒの憂鬱」を買って読みなさい。以上。…ごめんなさい、ハルヒの口調を真似たらとても失礼な発言になりました。深くお詫び申し上げます。万人受けするかは微妙ですが、高校生の異常な日常を覗いてみたい方はどうぞお買い求めください。
「変わったこと」を求めるあまり。ちょっぴり頭がヘンになってしまった女子高生・涼宮ハルヒと、その「奇行」になぜか付き合うハメになった主人公が繰り広げる、非日常系学園ストーリー(ちょいラブコメ)。<BR> 第8回スニーカー大賞<大賞>受賞作である本作、いや作者の最大の魅力のひとつが「独特の語り口」だ。たとえば<P>「うららかな日差しに眠気を誘われ、船をこぎこぎ首をカクカクさせていた俺の襟首がわしづかみにされたかと思うと恐るべき勢いで引っ張られ、脱力の極みにいた俺の後頭部が机の角に猛然と激突、俺は目の前に刻の涙を見た。」<P>といった文体に嫌悪感を覚えてしまうような人は、この作品を楽しめないかもしれない。だが、後半は「さすが大賞」とうなりたくなる展開を見せるので、食わず嫌いにならず、ぜひ手に取って欲しい一冊だ。「朝比奈みくる」ちゃんという萌えキャラももちろんいることだし。
涼宮ハルヒを始めとする、個性あふれる魅力的なキャラクターたち。<BR>この本の面白さって、突き詰めて考えると彼らになるんでしょう。<BR>彼ら一人ひとりが小説の主人公になっても遜色ないはず。<P>ストーリーの面白さも、彼らあってのもの。<BR>また、1巻全体を通しても話がよくまとまっています。<P>欠点は、分かりづらく面白くない比喩を連発する点。<BR>とは言うものの、気にするほどのものではない。<BR>ぜひ読んでほしい本。