「THE ORIGIN」第二巻を読むと、この漫画版ファーストガンダムは、単にアニメを写しただけのものではないことが改めて良くわかる。アニメでは割愛された細部が、安彦氏の手によって新たに描き込まれているおかげだ。<BR> 「ガンダム」の真の主人公とも言われるシャアの登場が話題の第二巻だが、実はこの巻で特に活写されているのはブライト・ノアだと思う。<P> 有象無象の民間人に囲まれた新米軍人ブライトの、にわか軍人アムロたちへの優越感と責任感、赤い彗星シャアへの劣等感、セイラへのほのかなスケベ心が、それぞれのコマからにじみ出てくるようだ。<BR> この先、他の登場人物のディテールがどう描かれていくのかが楽しみになる一冊だ。<BR>
ガンダム@アムロの宿敵となる、赤ザク(塗っちゃったのね…)@「赤い彗星のシャア」との初戦。<BR>モビルスーツで軍艦5隻を沈めたシャアをして唸るほどの性能を持つガンダムをあまりにも未熟なパイロット、アムロが操縦する。<P>過酷な現状を火だるまな家計をやりくりするように生き抜いてきたWB(ホワイトベース)の面々に対して連邦軍が下す評価はレッドカードギリギリのイエローカード。シャアの容赦ない追撃にまくられて地球へ向かうWB。大気圏突入間際、ガンダムと赤い彗星が再戦し…<P>シャアとの歴然とした力の差異を前に、技術と、心と、両方から戦う事と向き合わざるを得なくなったアムロの葛藤がスタート。<BR>素人同然のWBのメンバーが、それぞれ、己の持ち場を決めて生き延びるために働き始めます。<P>アニメでは気にした事のなかった、リュウ、ハヤテ、オスカ、マーカーなんかも目について楽しい。<P>一枚岩で無いブライトの統率力を支えるミライさんのクレバーさも光ってます。<P>安彦良和さん、暑い日が続きますが頑張ってください。お願い。
たいていの人はこの漫画を読む前にビデオやテレビで1stガンダムを知っているだろう、ゆえにストーリーがどう進むかはすでにご存知の上で読むことになるのだと思う。<P>しかしそういった人たちも十分に楽しめることができる、なぜならば、これは1stガンダムでありながら1stガンダムではない、知っているストーリーなのに知らないお話なのだ。ガンダムを新しく楽しむための漫画それが機動戦士ガンダム THE ORIGINであると私は思う。<P>ガンダムの歴史が長い分、読んでる各々が各場面や設定の一つ一つに思い入れがある事が多い。ゆえに「なんでここが違うんだ」などと思う人も多いかもしれない、この第二巻にもそういった場面があるにはある。<BR>しかしそれで怒ったり落胆してはいけない、これはあなたの知ってるガンダムであって、あなたの知らないガンダムでもあるのだ。