エヴァに取り込まれてしまったシンジを救うべく、サルベージ計画が実行される。エヴァの中でシンジは母とむかいあう。一度失敗するも、レイとミサトの祈りが通じる。帰ってきたシンジに「また会えて良かった」というレイに「僕もまた綾波に会えて良かった」と返すシンジ。そして二人の手はつながれ・・・。レイファンにはたまらない(笑)一方で死を決意した加持は、ミサトに気持ちを告げ、最後の仕事に望む。そして、リツコの焦燥、アスカの精神にも影が。とにかく見所いっぱい。しっかしこの発売の間隔はどうにかならんもんかねぇ(苦笑)
このエヴァはアニメとは若干異なっている。キャラクターの心境がアニメよりもはっきり描写されていているのだ。特に綾波レイは人形からヒトへ変化していく様子がアニメよりも分かり易く描かれている。私はアニメのレイには魅力を感じなかったのだがこの8巻のレイは一人のヒトとして大きな魅力感じた。しかし、このレイがいずれ死ぬのかと思うとアニメよりショックは大きい。だが、この漫画エヴァはストーリー自体にも違いがある、ということはレイは自爆しないかもしれない(その確率は少ないが…)漫画エヴァはアニメと違った面白さがある、だからアニメを見た人も見ていない人にもオススメできる良本です。
前半は「男の戦い」で初号機に取り込まれたシンジのサルベージ、後半は加持リョウジによる冬月の拉致と冬月によるネルフ誕生に至る回想を描く。ストーリーはTVシリーズと同様の展開をたどるが、描写、演出にマンガ版独自のものが随所に織り込まれ、「人とのつながり」「他人との関係」というエヴァのテーマがより明確に描かれる。<P>夢の中で父ゲンドウをナイフで刺すシンジ、シンジを思いゲンドウの手を振り払うレイ、リツコは嫉妬から衝動的にレイの首をしめる(普段の冷静なリツコからすると衝撃的な場面)・・・。<P>特に印象的なのは中庭の噴水のそばで、レイがシンジに「もう一度手を触れてもいい?」とたずねるシーン。第9巻で同じようなシーンがもう一度繰り返されるが、人と手をつなぐことで、他人と!の関係を認識するという、TVにはなかったこの描写は、厳かで感動的な名シーン。本巻の読みどころのひとつ。<P>なおTV版第20話「心のかたち 人のかたち」のラストの加持とミサトによる、TV放映アニメとしては別の意味で衝撃的だったシーンは少年誌らしくマイルドな描写に変っている。