グフの廻し蹴り、グフの前蹴り、グフの振り突き、グフの上受け、グフの(以下略)。燃える男の青いモビルスーツが暴れます。<BR>長年、冷や飯を食わされてきたおやじ(ランバ・ラル)の鬱憤が、15の小僧(アムロ・レイ)とできそこない試作モビルスーツ(ガンダム)に爆発。<P>これだけではなく、キシリアがガルマを見殺しにした件でシャアを尋問するシーン、ギレンとキシリアがメンチを切るシーン、マ・クベのねちねちとした性格がうかがわれるシーンなど、テレビや映画ではさらっと流された場面も描き込まれています。さらにさらに「悲しみを怒りに変えて、立て、国民よ」のギレン・ザビの名演説も収容されています。<P>なお、テレビシリーズにあったセイラさんがガンダムを盗んで、ぼこぼこされるシーンはなくなりました。<P>ガンプラブームの時に、ガンダムやジムには見向きもせず、ザクやズゴックのプラモデルを組み立てていたジオンファンには必読の巻と言えます。
待待望の第五巻。アムロの脱走まで描かれています。特記すべきは、シャアのサイドストーリーを入れるなどアニメになかったストーリーを挟んで補完しているところでしょう。また、セイラをガンダムに乗らせないなど、安彦流解釈が随所にみられます。今後どのように新解釈されていくのか楽しみです。
ファーストガンダム世代なら、迷わず手にする安彦版ガンダム。<BR> もともとのTV版ストーリーに、映画になって追加されたシーンやオリジナルシーンを組み合わせて構成されていますが、実際に映像を手掛けていた氏による漫画化ですから、いろんなアレンジが加わっているのに違和感を感じさせません。<BR> 特に今回は、ガルマの死により左遷されたシャアがキシリア配下になるまでの「駆け引き」のところが興味深かったです。<BR> ちょっと若く?精悍になった感じのランバ・ラルもいい感じ。ザビ家の兄妹弟の性格や父との関係、マ・クベ&ウラガンとランバ・ラル隊との確執など、微妙な人間関係も「絵で演技する」と言われた安彦氏ならでは。<BR> そういう意味では、映像よりも心情の動きが分かり易いので、ファースト世代でなくても充分に楽しめると思います!