いままで語られなかった、ジオン家とザビ家、シャアとセイラの生い立ち、ランバ・ラルとの経緯が読めます。後編となるはずの10巻と合わせてこの二冊だけはガンダムファンとしては必読だと思います。ホワイトベースとの白兵戦のシーンでのセイラとランバ・ラルとの会話、ドズルとキシリアの関係などが読み取れます。
第9巻、第10巻の「シャア・セイラ編」こそが、真の「THE ORIGIN」である。 <P> ジオン・ズム・ダイクンの遺児「キャスバル」が赤い彗星「シャア・アズナブル」になったのは何故か? <BR> 一年戦争前の歴史の紐が今解かれる。 <P> 本作の魅力はなんと言っても、安彦良和先生の完全オリジナルストーリーであるということです。 <BR> 第1巻から第8巻までは、多少の脚色はあるものの、基本的にTVアニメ版の「ファーストガンダム」の歴史をなぞっていた「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」ですが、「シャア・セイラ編」は違います。 <BR> 一年戦争前の若き日のシャア、セイラ、そしてランバ・ラル等の歴史が緻密にかつ矛盾なく明らかになっていきます。 <BR> 安彦先生だからこそ描ける、そして安彦先生だからこそ許される「ファーストガンダム」の歴史がここにはあります。 <BR> 本作をファーストガンダムの焼き直しだと捉えて、敬遠していた方や、1,2巻でやめてしまった方も、一度「ファーストガンダム」に触れたある方には、是非「シャア・セイラ編」は読んでほしいです。
ジャブローでのシャアとの邂逅から、セイラの回想という形で、<BR>ジオン公国誕生前後を描いたオリジナル(初ビジュアル化)のシャア・セイラ編に突入します。<P>これまで名前だけは出ていたジンバ・ラルやサスロ・ザビが初めて描かれるあたり、<BR>ディープなガンダムファンには感動もの。<BR>特にサスロ・ザビの自動車爆発事故(殺人)のシーンは、分かっていてもゾクゾクっと来ました。<P>サイド3にいる連邦軍とダイクン家、ザビ家、ラル家の関係などが少々ややこしいので、<BR>ガンダムの裏設定を知らない人が読む時にはじっくり解読する必要があるのが難点ですが。<P>若きランバ・ラルとハモンの活躍などは一年戦争での鬱憤を晴らすかのような痛快さ。<BR>タチやクランプの登場も楽しいです。<P>最後に出てくる貨物船のデザインは大河原邦男かどうか分かりませんが、<BR>けっこう好きなデザインでした。