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| 「雲のむこう、約束の場所」complete book
(
新海 誠
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舞台はSFだけど今現在そこにあるだろう日本の風景がリアルに美しく<BR>描かれています。日常生活の何気ない風景というのはちょっとでも<BR>違和感があると作品そのものが崩壊してしまうのですが、この作品では<BR>逆に引き込まれるぐらい自然で美しかったです。思春期を過ごす男女の<BR>淡い恋物語と影を落とす殺伐とした「別の」日本が舞台でありながら<BR>「現実の」日本の部分を丁寧に表現することでキャラクター達が血の<BR>通う者として作品の中で生きているのです。キャラクターを自由に<BR>動かすことでパワフルに引っ張る作品が多い中、このような自然体で<BR>見られる作品も良いと思います。
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