もうグミ編もチョコレート編も、内容忘れてました。ただ、めちゃくちゃ面白かったなぁということぐらいしか。でも、パイン編を読み始めてそのキャラクターの性格っていうか、すぐに蘇ってきたという感じ(細かい内容は忘れたままだけど)。<BR>やっぱり登場人物の個性が最高にいいですね。こんな人間いるか~? と思う反面、いや必ずいるに違いない、と思えるような、すごいリアリティがあって…。でも女性たちに対する描写がね…。特に最後のエピローグの山口美甘子ときたら、オエッてきて悲しくなった、そこまで書かなくてもいいんじゃない(笑)。<BR>賢三が、自分の道を見つけたのも良かった(見つけなかったらどうなってしまったんだろう、この物語は)。人間一生懸命生きていれば、必ず、目標・生きがいは得られるということかな? そう信じたい。<BR>それにしても、感動した!! 多少屈折した中にも根底に流れる「人間愛」「友情」。いろんな人に勧めたい。「青春」ってけっこうツライ時でもあるんだよね。
「チョコ編」から、かなり時間がたってることもあってか、「ああ、ついに完結!」という気持ちと「ああ、おわちゃった・・・」という気持ちが半分ずつです。<BR>まず、あの天使のようだったミカコが小悪魔のようになってしまってショック。<BR>でも、彼女は夢を叶えられたから良かったのでしょうね。<P>ケンゾウは・・・彼は、本当にオーケンの分身というかんじで、同時に<BR>こんなに赤裸々に書いてしまっていいのだろうか、と思ってしまいます。<BR>ちなみに・・・私も家族に「スケベ妄想ノート」見つかったことあるよ。<BR>恥ずかしすぎ。<P>この、青春時代独特の、「自分は人とは違う」みたいな気持ちを<BR>何故こんなに上手くかいてしまうんでしょう!<BR>そして、この閉塞感・そこから出たかんじとか。<BR>別に、人と自分なんてそんなに違わないし、全く別物でもある。<BR>よその宇宙みたいに。<P>この「パイン編」では、ズンズンと話が進んでいき、ケンゾウも<BR>自分の居場所・自分の出来ることを見つけて、ハッピーエンドだと<BR>思います。<BR>ミカコのことは、少し悲しいけどね。
グミ・チョコレート・パイン完結編にふさわしい、濃い内容の本であった。大槻氏の人生哲学が登場人物を介して随所にちりばめられていて、私どもの、まだ比較的若い読者にはググッと胸に来る箇所がいくつもあるだろう。<BR>一方で、恋はこんなにも切なくこんなにも残酷なものなのか、と遠い昔を思い出させてくれる青春おもしろ小説でもある。<BR>最近、楽な恋にあぐらをかいてしまっている20代後半、あるいは30代前半の男女には、苦しくも切ない恋愛に立ち戻る、お薬的効果も期待できるだろう。<BR>ぜひ、グミ編から読んでみてほしい。