この本は、陰山メソッドを実践したいという親が、どれか1冊だけ陰山先生の著書を買うならばこれ、とお勧めできる本です。<BR>付属のCDROMがなんといってもお得で、100マス計算や漢字ドリルなど、他の著書ではその紹介に1冊当てられている実践メソッドがいくつも収録されています。その意味では、実用的には陰山メソッドの現時点での集大成と思います。<P>この本では、家庭教育と学校教育の両方について論じていますが、親が陰山先生の本を読む際に何より注意すべき点があります。<BR>陰山先生の主張は、一貫して、子供の学力は家庭で伸びる、家庭で伸ばすのが常にメインであるということです。<BR>言い換えれば、親が家庭で子供を伸ばすことに関心がなければ、うまくは伸びないということ。<BR>陰山先生がなにより強調する、家庭の生活習慣と子供の学力の相関関係は、多くの論者がくりかえし主張するところで、はっきりしていますが、実は、ここの実践が一番、親が満足にできていない家庭が多いような気がします。親含めテレビ視聴やゲームをきちんと制限していない等。<P>なお、この本では、100マス計算や漢字ドリルといった実践部分がCDROMに入ってしまっていますが、必ず印刷して実践すべきです。100マス計算で低学年の子供の計算力が高まり学校の算数でまるでつまづかなくなるのは、我が家も体験で実証できました。
陰山英男先生(1958年兵庫県生まれ)は、2003年4月から広島県尾道市立土堂(つちどう)小学校の校長として赴任した。 広島県による全国公募の校長第一号として、40才台半ばの若き校長先生の誕生だった。今でも担任を持ちたいという根っからの教師の彼は、新天地においても小学校1年生からのそろばん指導や、英語学習など新しい工夫を次々と実践に移している。<P>その彼が言うには、(現在教育界が抱えている)「すべての問題は、子どもたちの基本的な生活習慣が崩れていることからはじまっている」のだという。例えば「百ます計算」を、(テレビを見すぎて)寝不足のまま朝ご飯も食べさせないでやらせたら、(子どもたちだって)キレますよ、といっている。健全な家庭生活が根本にあってこそ学校における教育が成り立つ。保護者にそのことを納得させる覚悟を教師が持つことができるかどうか、「教育改革は社会改革だ」ととらえる彼の実践に期待し、そして支持してゆきたい。<P>付録のCD-ROM(学力向上キット)には、彼が今まで実践してきたことのエッセンスが惜しげもなく公開されている。小学校全漢字プリント、百ます計算プリント、算数要点プリント、あるいは若き日の授業風景ビデオなど。付録がこれだけ付いてこの価格はお買い得だ。
陰山先生の本はたくさん読んでいましたが、今回は、テストの点を上げる方法やそろばん指導、理科実験、心の教育など、今までテレビや本で語られなかった内容ばかりでした。カリスマ教師なんて言われているけど、根本は、目の前の子どもが勉強ができずに困っていたらなんとかしたい、その思いでいろいろな教材を使ったり指導を積み重ねてきたホントにいい先生なんだなあと実感できます。<BR>それから、今回の本はなんとCD-ROMが付いていて、百ますや漢字のプリントが印刷して使えるという優れモノ!先生の直筆プリント(これがすごい!小学校算数の要点がたった3枚のプリントになってるんです)や、若かりし頃の授業ビデオも入っていてこれで1260円は絶対にお買い得です!