自分ひとりでは動けない一個の欠片は、孤独な日々を送っている。<BR>そして待っていた。誰かが来て拾い上げ、何処かへ連れて行ってくれるのを・・・。<BR>欠けた部分を持つ、さまざまなカタマリが通り過ぎるが、誰も完璧に欠片を拾い上げ進むことが出来ず去って行く。<P>欠片なりの努力も空しく時は過ぎ、ある日、出会ったのは、なぜかどこにも欠けた部分のない完璧な"BIG O"。欠片は、なぜか話しかける。「きっとキミにはワタシが必要」と・・・。<P>私は、このお話から、少しの戒めと、少しの知恵と、少しのなぐさめと、少しの勇気と、少しの希望をもらいました。<P>親から娘へ、また、その娘へとプレゼントしたくなるような絵本だと思います。
私がこの本に出会ったのは、大学受験を控えた18歳の時でした。<BR>何をしたいのか、どうなりたいのか、初めて考えた頃です。<BR>それまでは、今思えば、与えられた人生を歩んでいたと思います。だからこそ、この本を読んで、心がふるえました。<P>私が満足の行く人生を歩むには、待ってちゃいけないんだ。自分で動かなくちゃ、自分で決めなくちゃ、と初めて気付きました。<BR>与えられるのが当然と思ってしまうほど、全てが満たされている時代に、<BR>自ら動いて道を切り開く事を教えてくれるこの1冊は、私の心の1冊になりました。<P>いまでも、何かに迷ったり、不安になったりすると、まず手に取る大切な絵本です。
初めてこの本を読んだ時に、なんだか寂しくなりました。私はその頃高校生で、結婚を夢見る年頃だったから。だからこの話は、自立しなきゃいけないって感じがして、誰かを求めたらだめなの?って思えた。<P>それから10年以上がたって、また読み返す機会が来た。すでに結婚しているし、今人生の岐路に立っている。そんな時にこの本に再会するなんて、すごい運命を感じる。 昔は気が付かなかったけど、Big Oと一緒にいてもいいんだよね。そういう先を考えたっていいんだと思い、目からうろこが落ちた。<P>なんてシンプルなお話。でもなんていろいろと深く解釈できるお話。 若干ニュアンスがかわるので、是非英語で読んでもらいたい1冊です。