現在、論理思考はブームだが、他の本を読む前に一読する価値のある本。小中入試から法科大学院までの試験を扱う本だし、また新書サイズなので、他の(特に社会人向けの)論理思考本とはアプローチが違うし、またこの本で扱っていないこともたくさんある。<P>結構わからない、考えさせられる問題が多く、完読するのに時間がかかった。問題が解説つきで多く載っているので、自分の論理思考のレベルを図るのにも向いていると思う。
小学校の「お受験」、中学校入試、大学入試、入社試験、国家公務員採用試験、ロースクール適性試験。<BR>好むと好まざるに関わらず、世の中には入学や就職のためのペーパーテストが多い。<BR>なぜこんな試験を受けなくてはならないのか?と思っている人も多いことだろう。<BR>そんな中、多種多様なペーパーテストに共通する性質を解き明かし、試験でどのような能力が問われているのか、出題者はどのような人材を求めているのかを明らかにしていくのが本書である。<P>一見するとまったく関係ないこれらのテストに共通点を見いだした著者の視点は非常におもしろい。<BR>小学校入試と東大入試の共通性や、ペーパーテストで測られている能力を図式化した「能力の系統樹」など、言われてみるとなるほどと思うことが多い。<BR>具体例として、実際に出題された問題がいくつか載っているので、説得力も十分である。<BR>もちろん、真に筆者の主張を裏付けるためには、掲載されているデータは少ないと言わざるを得ない(筆者の主張に合う問題だけを選んでいる可能性も十分ある)。しかし、一般書である以上、それほど厳密になりすぎる必要もないし、読みやすさを考慮すると適量であろう。<P>ただ、具体的にどのようにすれば力を鍛えられるかということに関しては、あまり述べられていないところが残念である。<BR>幼年期の教育に関しては参考になるものの、既に大学を卒業したような人が自分の能力を伸ばす方法についてはほとんど述べられていない。<BR>本書に書かれていることは社会で必要とされる能力を示したフレームワークとして活用できるが、具体的に能力を伸ばす方法は他の書物に頼らざるを得ないだろう。
話題の受験コミック「ドラゴン桜」で紹介されている。<BR>タイトルや目次に見られる難しい話は一切ありません。お受験からロースク<BR>ールまであらゆる試験で求められている思考力が系統別に分類され、わかりやすく説明されています。<BR> お受験を控えた親御さんへのお受験心得の一冊として役に立つと思います。<BR>論理思考が鍛えられると言うよりは、その身に付く過程や時期が説明されている。<BR>