「体操のお兄さん」として有名になった佐藤弘道さんが、先日新聞でこんなことをコメントしていました。いま幼稚園などで体操教室を開く活動をしているそうですが、鬼ごっこや鉄棒の豚の丸焼きなど、さまざまな一見単なる遊びに見える運動から入るようにしているそうです。じつはこれこそが、子どもに必要な筋力やバランス感覚などを養うのだそうです。ところが現代の親は、自分の子どもがまともに運動ひとつしてこなかったのに、「どうして最初から逆上がりを教えてくれないんですか」と憤慨する人も多いのだそうです。佐藤さんは言います。「いきなり逆上がりをさせても出来るわけがないし、鉄棒が嫌いになるだけ」──。<BR> 親はつい、やるべき「当たり前のこと」もせずに、子どもに対して過度な要求、無理難題をしてしまいます。当然そこに至るまでの成長のプロセスもあるのに、そんなものはなかったことにいつの間にかなってしまいます。この本は、そんな当たり前のことを一歩一歩、子育てを楽しみにながら、わが子といっしょに学んでいくことの大切さを私たちに改めて教えてくれます。そして、そのための具体的な提案や方法を教えてくれます。<BR>『ドラゴン桜』の漫画のストーリーもそうでしたが、伸びる人、成長する人は、当たり前のことを当たり前にできる人、です。逆に伸びない人、成長が止まる人は、当たり前のことをばかにする人、でした。<BR> 漫画の中で矢島くんや水野さんは、「そんな問題、中学生だってできるよ」などとバカにして、やってみたら零点だったという話がありました。非常に印象に残っています。本書を読んで、子育てもきっと同じなんだと、子どもと過ごす時間の価値について深く考えさせられました。
テレビでドラゴン桜を見ていて、なかなかおもしろいなあ、何か子供の勉強に利用できる方法はないかな?と思っていました。メモリーツリーはマインドマップの手法で、効果はあるけれど小学生のわが子には難しいし・・と思っていたところに、親野先生のこの本が出版されてすぐに購入しました。先生の本は、「親力」「プロ親になる」を読んでいてとても共感していましたので、この本もすんなりと読めました。具体的に書かれていて、参考になるアイデアもいっぱいです。
「親力」が大切だということですが、私には当たり前のことを書いているようにしか思えませんでした。「ドラゴン桜」に便乗しているだけの印象を受けました。