高校生用の化学の教科書を、第一章だけ抜き出して、詳しく・やさしく・丁寧に書きあげたような本です。<P>入門書と呼ばれる化学の本はたくさんありますが、そのほとんどは化学の概観をつかんでもらおうという意図で書かれていて説明が浅いため、読み進むにつれどんどん理解できなくなってくることがままあります。その点、本書は、最も基本的で重要な元素とモルのことに絞って書かれていて、教科書の導入部分が一冊の本になったという感じです。教科書で20ページほどで扱っているところを、263ページのマンガで解説しているのですから、単純に計算してその分かりやすさは約13倍!(ほんとうかー?) 最初の150ページほどを割いて、元素と化学式の基礎を教えてくれます(とにかく丁寧で深い!)。そして残りで、モルについて説明しています。<P>マンガで描かれた科学の解説物は多いのですが、マンガが解説をより分かりやすくしてくれていて、しかもスラスラ読めるようにしてくれている稀な本だと思います。私は、通勤の3時間で読みました。化学が分からないまま社会人になってしまった方にお勧めです。
私はアロマテラピーを勉強する過程でこの本に出会いました。アロマテラピーで使用される精油の主な成分は炭素、水素からできています。しかし、どうしてそういう構造になるのか、構造式を見てもピンとこない部分があって、これは化学の基礎をもう少し知らないとだめだなあ、と思っていたとき、まさにうってつけの本に出会ったわけです。<P>この本のおかげで、どうして炭素ひとつに水素4つがくっつくのか、やっとわかりました。中学・高校のときも、こうやって教えてくれれば理科嫌いにならなかったのに。モルアレルギーにもならなかったのになあ。<BR>理科が嫌いな人にぜひお勧めの本です。
内容に関しては「あき」さんの言うとおり。<P>漫画的には微妙なエッチさ加減で思わせぶりに引っ張っていく所が良かったです。ブルーバックスから出たマンガでは、荻窪圭&永野のりこの「マンガ パソコン通信入門」に次ぐと思います。