自分の魅力を演出するものとして、一般的に人が意識するのは「顔を含めた外見」という外側、そして「人生経験」などの内側、もう一つあるとすれば、「対人関係のうまさ」などの対人間的魅力だろう。これは、僕がこの本を読む前に持っていた人の魅力の考え方でもあった。<P>1.外見 2.内面 3.対人間的なもの<P>しかし、本書を読むと、この考えかたがいかに大雑把な捉え方であり、表面上の問題に過ぎないかに気づかされる。著者はこれらの三つの観点を、少し違った角度からみるという見方を気づかせてくれる。つまり、それらを「どう表現するか」という部分を意識すると言うことが大事だということを教えてくれる。わかり易い例でいうと、声がある。単純に声と言うが、これにはさまざまな使い方がある。早さ、間、音色、高さ、大きさ。高さで言うと心から一番遠いところのことを話すとき声は高くなるらしい。そういう種類の事を意識的に行うことにより、声に表情がうまれ、人を引き付ける話し方にもなるのだ。<P>また、非常に面白い発見として、「第一の輪」「第二の輪」「第三の輪」という考え方がよかった。第一は一ごとの世界、第二は二人の世界、第三はみんなのせかい、それぞれに話し方がかわると言う。それを意識することによって、伝えるべき内容も変わってくるし、受けての印象も断然変わってくる。<P>このように、目に見えない部分を技術的に学ぶことにより、魅力を増すということは言われてみれば確かに納得できることなのだが、それに普通の人は気づかないと思う。やはり、演出家の目の付け所は違うと思い、感動した。<BR>読み物としては一般的だし、非常に読みやすい。
素敵な服を着て、髪型を決め、アクセサリーをつけることこそ、自分を飾ることだと思っている人いませんか?違うんです。自分の声や感情、体や言葉も飾ることができるんですよ。魅力的な人っていろんな人がいます。でもおしゃれな人のその服は実は世界に同じものがいくつかあったりします。でも自分とまったく同じ声や話し方の人っていますか?すでに自分の声はオリジナルなんです。だから意識して、ちょっと表現に気を使えば魅力的にできるんです。いつもと違う視点で自分の磨き方を知ることができ、とてもいい本でした。見た目だけじゃない!自分のよさを引き出してみたいなとおもわせる1冊です。
ここでの評価も高く、職業柄読んでみようと思い、購入したのですが、<BR>題名にもあるように、本当に「ちょっとした」ヒントに過ぎません。<BR>私はどんな本でも、本を読むときには鉛筆を片手に持って、<BR>重要だと思われる部分、教わった部分などに線を引きながら<BR>読むのですが、この本ではそういうところが1ヶ所も<BR>ありませんでした。<P>自分自身が人前に立つ仕事を三年ほどしていて、<BR>そういう私にとっては、特に学ぶことがなかった、と思います。