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| 播磨灘物語〈4〉
(
司馬 遼太郎
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歴史の動き上、しょうがないのだが、今巻の大部分は今までの<BR>精彩を欠いている気がする。<BR>秀吉が明智光秀を討ってから先は、時代は急速な統一に向かう。<BR>官兵衛も、小早川隆景もそれ以後の時代では主役たりえず、静かに<BR>大きな流れにのる以外になくなってしまうのである。<P>歴史を引っ張るのではなく、流れからやや外れてしまった官兵衛の姿<P>は、だからこそ、の親近感を強く持っている。<P>信長や秀吉にあるようなある種の異常性のない、我々と同類に近い、<BR>と感じさせる本作品の官兵衛、皆さんもきっと何かを<BR>感じられると思います。
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