この著者のこのシリーズは色々賛否両論あるが、Dylanのこの本に関する限り<BR>私は完全に支持する。<BR>なぜなら世間一般で全然支持されていない「Street Legal」と「武道館」<BR>を傑作と決め付けているから。<BR>自分がいいと思っているのに、他人から全然支持されていない状況で誰かが<BR>強力に支持してくれると大変うれしく思ってしまう。だから星五つの評価。<BR>それにしても上記2作ってなんで世間で受け悪いかなあという点では著者<BR>同様本当に不思議だった。<BR>来日時のアホみたいなかっこうがDylan信者の不評をかったのだと思うが、<BR>それにしてもポップなDylanってそんなに受け入れがたいか?<BR>全体にDylanを誉めているのかバカにしているのかわからない文章が続くの<BR>だが、私と一緒で愛情の裏返しと解釈する。<BR>上記2アルバムを傑作だと思う人は必読。それ以外の人は自分の思いと<BR>違ってむかつく可能性もあるので(特にKnockin' On The Heaven's Doorが<BR>名作だと思っている人!)は覚悟して購入ください。
~ディランの曲を1曲ごと網羅した解説本。<BR>Live盤も含め複数の盤に収録された再演曲についても、それごとに解説されており<BR>それぞれの違いに興味が湧きます。<BR>「ディランはオーディエンスが思っているほど深く考えずに、やりたいことをやってるだけ」<BR>との著者の持論から挿入されるその手のコメントが愉快で、著者の人柄も感じとれる内容。<BR>(今までの周~~囲のとりあげ方について困惑していると、最近の記事で本人が語っているので、事実あたっているかも)<BR>さてさて、ディランをもっと聴きたいがどれから聴けばいいのか、余計に迷ってしまう凄い本です。~
公式アルバムで発表されている延べ582曲を完全網羅して、1曲1ページで解説した労力にまず脱帽する。解説はデータを羅列するのでなく、あくまでどんな曲なのかを著者の視点で述べている。これは著者の独断であり、決して客観論ではない。そこにこの本の真骨頂があるのだが、それゆえ批判も多いだろう(それも著者は織り込みずみなのだが)。<P>ディランの曲をほとんど知っているファンであれば、ときに「そのとおり!」「なるほど」とうなずき、ときに「そりゃ違うぜ」と毒づきながら面白く読めるが、これからディランを聴こうとする人にとっては、かなり根気のいる読書となりそうだ。すべての曲に5点満点の★印がついているので、その点数の高い曲が入ったアルバムを聴くということになるのか。巻末にアルバム別曲目一覧があるので、そこにアルバム単位で5点満点の★印がついていれば、どのアルバムを聴くかの判断がしやすかったかもしれない。ちなみに、著者が選ぶ「ディランの10枚」は『超ボブ・ディラン入門』に掲載されている。<P>著者は「ストリート・リーガル」の世間的評価の低さを怒り、「地下室」の高い評価に異議を唱える。「ストリート・リーガル」はたしかに悪いアルバムではない。「地下室」はやはり楽しく素晴らしいアルバムだ。本書は大変熱心な1人のディラン・ファンによる全曲解説本として、興味深く読める。それなりに評価されてしかるべき本だ。