前巻の流れを引きずり、のだめの音楽に対する思いを試される巻。<BR>ミルヒーは言う。<BR>「おもしろい。でも、それでは、オーケストラには合わせられない」<BR>と、のだめの演奏に対して。<BR>一種のダメ出し。<BR>反発して、練習するのだめ。しかし、それは今まで通りの自己流だったのだろう。<BR>それが、千秋と共演することにより、第三者をもうならせるレベルのものへと昇華していく。だから、のだめには千秋が必要なのだろう。
5巻は学園祭。Aオケはラフマニノフのピアノ協奏曲第二番。<BR>この曲は有名なのでクラシックを普段聴かない人でも後半に、<BR>ああ、あの曲ねとわかります。出だしは重いけど、全体は映画<BR>音楽のようにロマンチック。<BR> ミルヒの策略により真一はSオケの指揮者でなくAオケの<BR>ピアノ独奏者にされてしまいます。彼は、この曲のような甘い曲<BR>は苦手です。しかし、ミルヒは「もだえるように」と指導。この<BR>へんは、一度CDでも聞いてから読むとよくわかります。<BR> Sオケの演目は、学園祭のポスターにも「演目未定」で読者<BR>にも伏せられてます。これはナイスな演出です。曲自体がスリ<BR>リングな上見せ方がうまい。もともとがピアノが活躍する曲だ<BR>から、ピアノ科の学生が参加するのはありなんですがひねりが<BR>きいています。編曲もビジュアルも。<BR> 中盤、彩子さんが大活躍。歌劇コシ・ファン・トゥッテで出<BR>演。最後はのだめがすごい演奏します。あいかわらずコメディ<BR>とシリアスな演奏が渾然一体となった名調子です。<BR>・ラフマニノフ ピアノ協奏曲第二番<BR>・モーツアルト 歌劇 コシ・ファン・トゥッテ<BR>・ガーシュイン ラプソディ・イン・ブルー<BR>・ラウマニノフ ピアノ協奏曲第二番 ピアノ連弾<BR>・ベートーヴェン 交響曲第五番
音楽の魅力がまた引き出された巻です。久しぶりに真剣(笑)<BR>真一・のだめ・彩子の気持ちが変わっていくのがこの巻の見所。<BR>演奏も音が聞こえてきそうです。<P>最後の特別編は一巻も一緒に見ると笑えます。