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不思議な少年 4 (4) ( 山下 和美 )

第一巻が出たときに、「こういう話も書ける人だったのか!」と驚愕したことを思い出しつつ、最新刊を読みました。<BR>こういうのはマンガでしかかけない話だなぁ、としみじみ思う。不思議な話であり、不思議な読後感でもある。<BR>それぞれにまったく違うテイストの話が3本収録されているが、主人公である少年は世界をただ見ているだけの存在でありながら、それぞれの人の心に何かを見出している。悪いことばかりでなく、素晴らしいことばかりでもなく。<BR>さらっと読めるし、深読みもできるし、少年の視点でも読めるし、それぞれの立場でも読める、本当に不思議な話。こういう話が読めることを幸福だと思う。

何かのきっかけで本書を知り購入しました。ボクにとってこの4巻が、初めての本です。<BR>たぶん、タイトルから感じた不思議さと表装の少年のビジュアルから、何となくSFちっくな面白さを期待していわゆるジャケット買いしたのだと思います。<BR>さて内容に関しては、SFちっく、と言っていいものならおおむねアタリで、というもののおおいに真面目なものでした。軽薄なボクにとっては少々堅苦しく感じたかな……。(それで、マイナス星一つです。すみません)<BR>いやいや、興味深く面白いストーリーでしたよ! 誤解のないように。<BR>本書には3話掲載されていますが、特に3話目は娯楽性が高く楽しめます。<BR>でもたぶん本作品の一番の魅力は、主人公自身なんでしょう。<BR>なんとまあ、びくっとするほどかわいい美少年です。特に2話目のかわいさはずるいくらい。<BR>そしてやっぱり不思議な少年なんですね。1話目で不思議。3話目で決定的に不思議な人間です。ほんと何者なんでしょう?<BR>既刊も読んでみようと思いました。

さらっと読んでも面白いし、シークエンスについて色々考察してみるのも面白い。哲学的に考えさせられるのに、楽に読める作品です。<BR>漫画って本来こうあるべきだなと、読んでて思いました。そう思うと、手塚治があらためて凄いんだなとも思いました。日本の漫画が世界で評価をうけているのは、完全性ではなく、暴力や責任、理由。日常生活で誰もが抱える矛盾性が描かれているからかななんて諸々考えてしまいます。<BR>展開にわくわくして読んだあと後もちゃんと残る作品です

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