一目で気に入って買ってしまったというイタリアのお家。初めは本当に住めるようになるの!?ってくらいボロボロだったけどいい職人さんたちにめぐまれてすばらしく生まれ変わった…なんていうエピソードとともにそれはそれは素敵な暮らしぶりが満載です。家ももちろんハァ~とため息がでるほど素敵です。自分にはこんな生活は到底できないし現実味のない内容ですが『憧れの世界』としてちょっとだけ贅沢な気分をおすそ分けしてもらえる本です。
「セレブ」、それは有名人や著名人のことであり、最近の女性誌の扱いでは優雅で知的で贅沢に暮らしている人を指すようだ。さまざまな人がセレブと呼ばれているけれど、優雅で知的で贅沢な暮らしをしている人、それはまさにこの本に書かれている有元葉子さんの姿ではないだろうか。人気料理研究家にして、東京と長野とイタリアに持ち味の違う家があり、それぞれを目的に応じて住み分ける。季節を感じ、食を楽しみ、人との交流を楽しむ。イタリア語だって独学で習得。そんな暮らしが書かれている。単にお金があるだけで=しかもそれは夫のお金だったりする=セレブと呼ばれる人もいよう。しかし、自らの足でしっかりと立ち、稼ぎ、そして自然と調和して暮らしているこの人の暮らしこそ、優雅で知的な「セレブ」なのだ、そんなふうに思わせる一冊である