暗黒神話 みんなこんな本を読んできた 暗黒神話
 
 
  ●トップページ   ●研究員紹介 ●研究所規則 ●著作権・免責・リンク ●掲示板 ●更新情報
仕事関連

▼お仕事のご依頼

執筆、取材、講演のお問い合わせはこちらからお願いします。

▼広告のご依頼

MM-Labo.com内への広告のご希望はこちらからお願いします。

暗黒神話 ( 諸星 大二郎 )

感動させてくれるものは世の中に多いのですが、まったく新しい感動の仕方を教えてくれるものにはそうそう出会うことはできません。<BR>この話が76年にジャンプに掲載された時には、まさにそんな驚きを味わったものです。まあ多感な青春時代でもあったのですが、私の父親もこの話にどっぷり浸かってしまって、スクラップにした連載ページをずいぶん何度も二人で読み返したものです。私の友人は、この本が元で日本古代史に興味を持ったあげく、大学で神主の勉強を始めてしまいました。<BR>本書がどのようなジャンルに属するのかよくわかりません。古代史に材を得てはいるのですが、SFと言って良いのかどうか微妙。推理小説としてもとても良くできています。「星を継ぐもの」が多少似ているかもしれませんが、やはりこちらは純然たる日本産です。<BR>絵と造形はONE and ONLY。天才の所業。30年前の絵とは思えません。そもそもあんな神の姿を誰が考えつく!?<BR>日本のマンガにおける歴史的一冊。

~設定は無茶苦茶。邪馬台国、天台密法、睡眠保存された古代の人々。作者が思いつくままどこまでも引きずり回されます。「天翔る神馬」がテーマなので馬頭星雲まで登場・・・するのはいいけど、京都の山の中に出現したあれはどーすんだ。そして忽然と登場する埴輪の豪華版のような古代の神々、わらわら飛び出す餓鬼、宇宙の支配者を目指すにしてはやけに小規模~~な一族経営。竹内老人の少年時代を知りたい人は姉妹編の「孔子暗黒伝」を読むこと。この物語のもう一つの結末はそこに書かれています。「妖怪ハンター(改題:稗田礼二郎のフィールドノートより)」に出てくるトンデモ古墳もちゃっかり登場します。でも、この強引さでしっかり読ませる作品を作ることができるのが諸星大二郎の魅力なんですよね。~

 愛憎渦巻く、ということばがありますが、<P>著者への拙者の思いは、まさにそれであります。たとえば<P>「アマデウス」のサリエリか、横光版「三国志」の周愈の科白、<P>「天はなぜ彼の者に栄誉を与え、吾れにはそれを評する地位しか<P>与えぬのか」、なんっちゃって。<P> 著者の構想力とイマジネーションには、無条件でシャッポを脱ぎます。<BR>絵柄はやや古風で、貸し本マンガ的で、身体に比して頭がおおきいと<BR>いう特徴があるものの、それも時代の風かテイストということにしておきましょう。30年近く前、田舎町の歯医者の待合室で、読んではいけない禁断の書をドキドキしながら読み進めた胸のときめきが、ふたたびよみがえるような気がします(これは、なんちゃって、などとはいえない神聖な思い出です)。<P> でもね、梵字で「ヤマタイ」と読ませたり、卑弥呼が餓鬼になったというくだりはちょっと、ねえ。卑弥呼に憧れた少年の夢を見事にぶっ壊してくれました。唯一の艶っぽいシーンである大神美弥の泉浴も、そのあと餓鬼になっちゃあいけませんよ。これじゃかけない、いやいや、女性の美を堪能したいという思春期の少年の夢が、木っ端微塵ですがな(暴悪大笑面笑:シッ、ここな餓鬼よ、あさましや。お前にふさわしいところへ行け!;竹内老人談)。<P> その他、リアルタイムでオリオン座の馬の首星雲の様子が目撃できると<BR>いうにいたっては、おいおい、大丈夫ですかあ、と声をかけたくなる。こう<BR>いう話だからしかたがないけれども、ラストの寂しい光景は、なんとかなら<BR>んものか(あれは「猿の惑星」で半身が砂に埋った自由の女神をほうふつさ<BR>せる。不老不死の餓鬼と永遠に御友達じゃあ、主人公もかわいそうだな)。<P>

暗黒神話 ↑ご購入はこちらからどうぞ。
暗黒神話
管理人の書評: 僕はこんな本を読んできた。 はこちらからどうぞ。
| ビジネス・経済 | 金融・経営 | 漫画・アニメ | 文学・評論 | 科学・技術 | 人文・思想 | アート・建築・デザイン | 社会・政治 | ノンフィクション | 新書・文庫 | 旅行ガイド | ホビー・スポーツ | エンターテイメント | タレント写真集 | 歴史・地理 | 医学・薬学 | 資格・検定 | 暮らし・健康・子育て | 語学・辞典 | 参考書・受験 | 子供向け | 楽譜

暗黒神話