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| 水滸伝〈9〉嵐翠の章
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北方 謙三
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たった一人の女のために全てを犠牲にする。そんな男、かっこいいではないか。<BR>人の気持ちばかり、慮り自分の本当の気持ちに気づいてない男、これもまたかっこいい。(周りはみんな気づいているのにね。)<BR>命を掛けて守り抜く、たとえ自分が犠牲になっても・・・語り継がれる男になる、そんな志を持つ男。ほれぼれする。<BR>梁山泊はそんな男たちの集う場所。北方謙三の世界、大好きだ! 林冲の妻への想い。同志たちの絆。この本にはそれがよく表れています。妻のために戦場を抜け、罠に嵌って瀕死の重傷を負うことになった姿はとても痛々しい限りでした。そしてラストの鄧飛の行動は涙なしには読めません!梁山泊の在り様を、確認できる一冊だと思います。
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