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| 水滸伝〈12〉炳乎の章
(
北方 謙三
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豪傑と呼ばれる人たちはとても純粋な気持ちの持ち主である。<BR>友の死に責任を感じ自分自身を攻める大将、そして酒を酌み交わし涙する。雄雄しいだけが男ではない。<BR>男の涙グッとくる。かなり素敵だ!<BR>男は借りなど作らぬもの・・・借りたものは必ず返す。<BR>立派な大将にはいい部下がつくもの。当たり前のことかな?それが男というもの・・・ ここまで読んできた人なら、もう何も言うことはない。<BR>男。戦。<BR>生きている。<BR>これがただの文字の羅列なのか。<BR>男たちの死に涙する自分はいったい何に涙しているのか。<BR>戦の戦況に背筋を凍らせる自分はいったいどこにいるのか。<P>自分の涙を恥じる気持ちは既に失った。<BR>男を泣かす男。北方謙三。
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