第17回小説すばる新人賞を受賞した「となり町戦争」を読んだ。<BR>戦争を描くのに、こういう手法があったのかと、感嘆した次第。<BR>主題を別なものに置き換えても、描写がいいから拡がりは出ると思うし、<BR>オチも「なるほど」これを使うのかと思えた。<BR>近年の「直木賞」「芥川賞」は、キワモノ路線が受賞する傾向があり、<BR>その点、「すばる文学賞」はライトノベルティではあるが、<BR>新人発掘には長けている賞だと思う。<BR>お薦めです。
面白い話しでした。読み始めはピントが合わない感じでしたが、描写<BR>は細部まで表現されており、個人的にはよい話しだと思います。しかし、<BR> cottonculb さんも書いておりましたが、自分も村上春樹さんの表現に<BR>似ており、影響を受けているのかなと感じました。<BR> 小さな戦争にしろ、大きな戦争にしろ失うものは戦争が終わってもあ<BR>るんですね。主人公は知らぬ間に巻き込まれ、戦争をきっかけにで得た<BR>とても大事なものを、やっと終わった戦争で失ってしまう。となり町と<BR>の戦争はないと思いますが、身近なものを失うということではリアルな<BR>話しだと感じました。
第17回小説すばる新人賞受賞作<BR>第133回直木賞候補作品<BR>ということなので、きっと面白いと思う人も入りのだろうが、この作品の良さは結局私にはわからなかつた。<P>あえて戦争の理由や、戦闘シーンを書かないことで、実感のないまま、そして、淡々と進む戦争や理由もよくわからないまま巻き込まれる人たち、という戦争の本質的な怖さということを伝えたいのだと思うが、こういう上品な作品は、私の感性(とかくと偉そうだが)にはあいません。<BR>こういう作品を面白いという感性をもつことはできないだろうし、そういう感性を持つ人とは絶対に友人になれないと思う。そのくらい、理解不能の作品であった。