ハチミツとクローバー (7) みんなこんな本を読んできた ハチミツとクローバー (7)
 
 
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ハチミツとクローバー (7) ( 羽海野 チカ )

漫画も7巻あたりになるとマンネリ化してくるものもあるので「ハチクロ」もそろそろ危ないのでは・・・とちょっと心配していたのですが、マンネリとは違った意味で絶妙などっしり感、落ち着きが作品にでてきたように感じました。<BR>登場人物みんながそれぞれ恋愛だったり進路だったりさまざまな問題を抱えていますが、それが根本からきっぱり解決することはなく、人との出会いを経て良い方向に向かう感じで人生が進んで行くところがとても現実的でリアルな印象を与えていると思う。<BR>個人的にはいつも花本先生目線で読んでしまうのですが、今巻で彼が山田さんと話しているシーンで、寂しさ孤独の波が押し寄せてきて退いて、ただそれだけで命には別状無いよ、みたいな発言がありましたが、まさにそう!!うんうんと頷きながら読んでしまった。それに対する山田さんの反応もちょっと前なら私も同じ反応してたよ!とこれまた納得。著者の人間洞察力に脱帽です。

自分の将来への不安、何をしたらいいのか、何がしたいのかも分からず悩んでいる竹本君の姿・心情が、今の自分と重なってものすごくビックリした。ほとんどの本が非現実的な話が多いのに、この本は悩んで、苦しんで、喜んで、笑って、そんな感情がものすごくリアル。この本で、竹本君が自分探しの旅に出たように、私も何か自分を試してみようと思うきっかけを作れました。

私が花本先生と同年代だというのもあるが、彼が独りで原田に<BR>語りかけるところでグッとキてしまった。死んでしまった友人に<BR>何を語りかけても戻ってくるものはないのだがこういうのは、<BR>ふとした瞬間にやってしまうものなのだ。<P>その分、同じシーンの山田のセリフにはムッとくるのだが。<BR>(あんたそんだけモテといてそのセリフはねーだろ!自覚無いって残酷)<P>話としては竹本の自分探し完結編が中心だ。これに関して素晴らしい<BR>のは、自分探しで何かを得たなんて事はなく、むしろ当たり前の事に<BR>気づいたという展開にした事。<P>修復士へのきっかけを見せたりはしたが、むやみに作業に参加させたり<BR>はせず、むしろ無駄ともいえるまかないを延々とやらせた辺り、<BR>これは意図的に何もさせなかったんだと私は思っている。<P>そうすることで、立ち止まる事と、ぐるっと一周して同じ場所に戻る事。<BR>同じようでちょっと違うというソレを上手に表現出来ていると思う。<P>最後に、松島は遊覧船に乗ってカモメにえびせんをあげるのが面白い<BR>のに竹本はもったいないことをしたと思った。金かかるけどね。

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ハチミツとクローバー (7)
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