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| 星と星座
(
渡部 潤一
出雲 晶子
牛山 俊男
)
天文学で指す「星座」というのは、単に全天を88のエリアに区切るだけの単なる方便であり、星座の成り立ちの神話伝承、星の結び、見つけ方の説明などは、それ自体はまったく「科学」とは関係ないと個人的には考えています。そう考えると、本来サイエンス系シリーズであるNEOという図鑑に本巻を含めるのは、実は不適当なのではと思います。しかし、星座への興味が天文学を学ぶ主要な入り口であることは間違いないので、「宇宙」の巻への導入編といった位置づけか。内容は、大まかに88星座を「日本で見える星座」「日本では見えない星座」に分け、日本で見える星座は丁寧に、見えないのは十把一絡げで紹介。ちなみに日本で見える星座は、星座線を結んだ写真と結んでいない星空写真を並べてあったりして、数ある類書の星座線を結んだ写真のみ掲載のものと比べて、実際に星座を構成する星々の見え方がわかりやすくて良い試みだと感じました。ただ、本書で個人的に最も興味を引かれたのは、それら星座の紹介ページではなく、人類が星座を作るに至る過程を、さまざまな図版を用いながら解説した章です。こういった内容を膨らませて、ぜひ1冊の本にまとめて欲しいと思いました。もっともそれはサイエンスではなく民族文化学や歴史学の範疇になってしまうので、このNEOシリーズでは無理でしょうが。
小学生の子供のために買いました。季節ごとの星座に区分されていて、その季節に夜空を見上げるのも楽しくなりますよ!他に星座にまつわる話などもあり、大人でも十分に楽しめ読み応えのある1冊です!
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