1ページ目を開いた時から、「うわ~」と心の中で歓声をあげてしまった。<BR>今にも羊やうさぎが出てきそうな、イギリスの田舎。(実際、コッツ<BR>ウォルズは羊毛で栄えた村々なので今も羊がいるけれど)<BR>日本にはない、いわば「平地の田舎」。日本では田舎へ行くとすぐ山が<BR>見えてくるし、平野はあっという間に開発されて都会になってしまうの<BR>で、こういった平坦な田舎は新鮮にうつる。<BR>オックスフォード、シェイクスピアの出身地など有名どころから、比較的<BR>知られない小さな村まで、豊富なカラー写真で紹介。写真家の方が撮って<BR>いるので、当然写真もいい。しつこいぐらい「はちみつ色」という表現<BR>が出てくるけれども、本当に、石灰岩のベージュ系の色をした家が連なる<BR>様子は中世の雰囲気を残し、現代人の想像をかきたててくれる。<BR>本当に、これ、いつの時代?と思うほど古めかしい感じが残っていて、<BR>自然災害の少ない国ならではの風景。車をとばすより、馬にでも乗った<BR>方がしっくりきてしまいそうな、数百年前の風景である。中世の町並み<BR>といっても、ローテンブルク等だと何だかディズニーランドみたいで、<BR>綺麗でかわいくても目新しさはあんまりないのだが、コッツウォルズの<BR>町並みは、ドイツなどのパステルカラーのものと違って石造り・茅ぶき<BR>なので全く違う風情がある。<BR>文章も、簡潔なのに地名の語源や村の歴史などけっこう奥が深くて勉強<BR>になる。ティーやパブなど文化を紹介したページもあり、実際に何度も<BR>渡英した著者ならではの本になっていると思う。<BR>※31ページに大変な誤植を発見。「26歳年上の女性、アン・ハサウェイ」<BR>とこれは大変だ。正しくは、「年上の、26歳の女性」である。
なんたって写真がきれいです。できれば、DVD版とかでませんかね。見れば見るほど、読めば読むほど、行ってみたい、住んでみたい。英国人になりたい(言い過ぎか)。夢を書き立て元気をくれる写真紀行です。がんばろう。
2002年夏、映画のロケ地を巡る一人旅でロンドンに行きましたが、1日空きを作って以前から綺麗だと聞いていたコッツウォルズにバスツアーに参加して行って来ました。<BR>天候にあまり恵まれませんでしたが、一瞬の晴れ間に輝く草原と蜂蜜色の家並みが本当に綺麗で、高層ビルに囲まれた東京ばかり見ていた自分には一瞬の安らぎが得られました。その後この本がある事を知り速攻で購入しました。コッツウォルズにある町々がとてもよくまとめてあり、筆者とともに旅行しているような感じを覚えました。