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私ががんなら、この医者に行く ( 海老原 敏 )

国立がんセンター名誉院長による書。著者の肩書きもたいしたものだが、中身もその知識、医師のネットワークを活用して緻密に設計されている。本の構成は第一部と第二部に分かれ、第一部では著者による、ガンに対する医学的、客観的考え、医師-患者関係のあり方、死生観などが本音で語られていて目からうろこが落ちる思いがした。第二部では、医師のネットワークを利用して、著者が「極めて優れたガン治療の専門医」と考える医師が数多く紹介されている。そしてそれぞれの部分では、ガンに対する治療方針などが、その紹介された医師によって1~2ページをまるまる使って解説されている。<BR>一般読者向けにがん専門医を紹介する書籍や病院のランキング本は多数あるが、その中にあってこの本は「記念碑的」といってもいいと思う。著者自身が著名なガン専門医であること、国立がんセンター名誉院長と言う立場で、他のガン専門医との強いつながりがあること、著者自身もガンを患った経験があること、こういった条件がそろわなければ、これだけの本はできなかったと思う。ぜひ今後もバージョンアップしていって欲しい。

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