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君といたとき、いないとき ( ジミー Jimmy 宝迫 典子 )

ゆっくり生きていく、そう自分で決める時が来る「あせっても駄目さ」って<BR>ジミーの本の中で一番好きです。夜はひとりで考える時間をたくさん持つようになって目に見えないモノを信じるようになれるから・・・急に 入院してしまった友達に送るとか、言葉を変えて気持ちが伝わるような本です。

今話題のジミーの絵本を買ったのはこれが初めてでしたが、洒落た画風にすっかり魅せられてしまいました。自由でのびのびとした画風、人物の高い鼻、中年のおばさんの太り具合(笑;)など、まるで欧米の人が描いたようなイラストなのです。でもよく見ると非常に細やかで繊細なタッチや、本の中の、高い所から眺めた町並みの様子、タイル張りの浴槽の壁や風呂桶の雰囲気などから、やっぱり東洋だなと感じさせてくれます。<P>お話は、不思議な雰囲気です。最初これは現代社会を痛烈に皮肉った物語なのかと思いながら読み進めていったのですが、途中から孤独な少年の心象風景を表わしているのかとも思えたり・・。ラストはとんでもない悲劇に感じられ、涙してしまいました。<P>月の光のように淡い、静かな余韻がひたひたと胸に満ちます。冒頭と最後に出てくる男性と少年の関係も、一種のなぞ解きのように感じられます。<P>でもこれは百人いたら百通りの解釈が出来るお話なのだと思います。また、読み返すたびに違ったふうに読めるかもしれません。<P>決まった答えなど、無い。一人一人が違ったお話をそれぞれに紡いでゆく、まさに大人のための絵本です。

別れを経験した時読んだらいいと思います。<P>最初と最後に想像力が高まるページがありました。<BR>このページがあることでいっそう素敵なものになっていると思います。<P>月が可愛くて、男の子が可愛くて、この絵本は月だからこそ意味が<BR>ありますね。考えれば考える程奥が深いお話しでした。<BR>こんな将来がきたら恐ろしいですけど、<P>月を眺める回数が増えそうです。

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